電話 ページ17
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現在時刻午前10時半。
…資料整理終わんねぇ!
まだ二時間半くらいしかやってないけれども!
なんだよこれ!
「ポートマフィア傘下の飲食店前での浮気に関する騒動の鎮圧に関する報告書」?
知らねえよ!
勝手にやってろ!
本当なら机の上に積み上げられている書類共をぶわっと撒き散らして踏んづけたいのだけれど、そんなことしたらまあ説教じゃ済まないのでやらない。
当たり前です。
まあそんなだらだら一人で悶々としていても仕方が無いので、作業の手を進める。
30分ぐらいだった頃に電話がかかってくる。
「はいもしもし樋口さん?」
「人虎の連れ出しに成功しました。今から九番街の路地裏に閉じ込めます」
「お疲れ様です。芥川さんにも伝えておきますね」
「よろしくお願いします」
よし。
やる気が出た。
いやね、樋口さんの声好きなんですよ私。
あれで敬語外してくれたらもっといいんだけど。
ちなみに芥川さんは交番を爆破しに行っている。
…物騒だ。
物騒すぎる。
今更言うのもあれだがこの世界の横浜ヤバすぎる。
そしてまた電話がかかってくる。
「終わった。次は」
「貴方の次の任務を私に聞かれても困りますが、樋口さんが中島さんを連れ出せたらしいので電話があったら行ってあげてください。九番街の路地裏です」
「中島とは誰だ」
「あ、人虎です。人虎」
「…了解」
電話が切れた音を聞きながら思う。
芥川さんは電話を切るのが雑すぎる。
自分が理解したらすぐに切るし、いつか痛い目見ても私は知らないからな。
…知らないからな!
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作者名:のーと。 | 作成日時:2018年2月6日 18時