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「そうや君、名前は?自分センラって言うんよ」
ふと思い出したかのように、キョンシーの男は少女に名前を聞いた。
「わ、わたしはA」
「俺はな坂田って名前!気軽にさかたんって呼んでや!」
「俺は志麻〜。志麻くんって呼んでくれてもええんやで」
なんて語尾にハートがつきそうなくらい。声を弾ませて言う志麻。
「…よろしくお願いします。センラさん、坂田さんと志麻さん」
「お前、普通挨拶するか?自分のことを殺そうとしてた化け物だぞ、なんとも思わないのか?変な人間」といい、Aを睨みつけるうらたん。
「えーとな、多分。うらさんはご機嫌が斜めなんよ。気にしないでな、この人はうらたぬきって言うんよ」
困り顔でセンラさんは、Aを気遣って話しかけてくれた。
「うらたぬきさん……最初あった時と雰囲気違いますね…」と言うと、志麻さんが飲んでいた水を吹き出した。
「んはwwww!!!!だって猫かぶっとったもん!!!ひぃw」
腹を抱えて爆笑する志麻さん。
「ところで、ここは人間が住む世界じゃないんですか…」
「そうやで、普通はこの世界には来れないはずなんやけど。何か覚えとる?」
センラさんはAの傍により聞いた。
「覚えてること…覚えてるのは大きな鎌を持った青い瞳の男性が『死にたいなら、俺が連れてってやるよ』って言われて。私は連れてって言ったんです。それで気づいたらここに」
それを聞いたセンラさんは少し考えてから、真剣な目をした。口を開いた
「Aちゃん、お兄さんって人間?」
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作者名:まろまる | 作成日時:2023年11月18日 5時