60 大男 ページ10
フランケンシュタインの命以外を奪うべく、大男が再度動く。
彼にとってはまた避けるという選択も十分に取れたが、それでは面白くないと言わんばかりに、大男を自身の攻撃で斬り付けた。
怪しい紫色の裂傷を負わされた大男は機能を停止したように ドン と床へと倒れこむ。
「 「 ……………。 」 」
「おっと………つい反射的に手が出てしまいました。
これは失敬……………。」
失敬、失敬。と尚も繰り返すフランケンシュタインはトドメの嫌味を投下した。
「ご気分 害されました⁇」
「 「 ……………。 」 」
彼の口撃は見事に大男の主へと届き、彼女の顔から表情が消える。
彼が普通の人間でないことが十分に分かった。
自身の隠しきれない苛立ちを、ドクターアリスは部下へと向ける。
「ユーリ、説明して。」
「申し訳ありません。
ドクターアリス 気が付かなかった私の失態です。」
「この失態があなたじゃなかったらただじゃおかなかったわ。」
今後二度とないようにと釘を刺し、彼女の気持ちばかりの憂さ晴らしをユーリも甘んじて受け入れた。
「肝に銘じます。
機会を与えていただきありがとうございます。」
部下からの素直な謝罪に少し感情が落ち着いたのか、ではでは〜と両手をパンと合わせ彼女は話を切り替える。
自身も一目置く優秀な部下が、見破れない程の実力を持っている件の彼を問い詰めなければいけないからだ。
ここ数日の間、彼女に近づく為にそれを隠していたとしか考えられない。
「あなたが私に近づいてきた目的を話してもらおうかしら。」
「……………。」
「話す気なし! ってことね………。
とにかく褒めてあげる。
ユーリを騙してここまで完璧に潜り込むなんて。
私はもちろん組織も認めるユーリも相当手強いはずなのに。」
沈黙する彼に一筋縄ではいきそうにないと、より一層彼女らは気を張り詰め、ユーリはまず上司の期待に応えられなかった事を恥じた。
「そのご期待にお応えできず、お恥ずかしいばかりです。」
敵と思しき彼への賛辞が、どうやら彼女の部下のプライドを傷つける結果となったらしい。
確かに今までユーリの仕事は全て完璧と言えるものだった。
改めて部下の出来の良さを感じつつ、彼女は彼の目的に話を戻す。
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ちるちる(プロフ) - ノブレス大好きです！お話もめっちゃ面白かった！！続きが気になります！ (2022年11月27日 20時) (
レス) @page27 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
UYK(プロフ) - カントウさん» こちらこそ嬉しいご感想ありがとうございます。理想的と言って頂けて本当に感無量でございます。大変遅くなり申し訳ございませんが更新致しましたので宜しければ読んでいただけますと嬉しいです。宜しくお願い致します。 (2021年2月3日 22時) (レス) id: 3951a69e6f (このIDを非表示/違反報告)
UYK(プロフ) - kazokulove0115さん» 初めまして。私もノブレスめちゃくちゃ好きです。このような拙い文章の続きを楽しみにしてくださって本当にありがとうございます。私自身の自給自足の為、書き始めた小説ですが楽しんで頂けて幸いです。更新は亀の歩みですが、これからも宜しければお楽しみください。 (2021年2月3日 22時) (レス) id: 3951a69e6f (このIDを非表示/違反報告)
カントウ - ノブレス夢を探して辿り着きました。すっごく理想的な話をありがとうございます！！！続き、楽しみにしてますので、宜しくお願いします！ (2020年12月1日 23時) (レス) id: a168b0f487 (このIDを非表示/違反報告)
kazokulove0115(プロフ) - はじめまして。ノブレスめちゃくちゃ好きです。続きがすごく気になります。ノブレスの夢小説色々探してはいますが全くなく、断念しようかと思っていたところでした。小説見れて嬉しかったです。次の更新楽しみにしています。 (2020年9月4日 11時) (レス) id: ef84592b87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：UYK | 作成日時：2018年8月23日 0時
