感情と言動の不一致 [蘭たん] ページ35
- 蘭たん
*
学校からの帰り道、知り合いの男の子が頭からつま先までびしょ濡れにして立ち尽くしていた。
「何してるんですか……、水浸しじゃないですか」
「え? あぁ、なんかかけられたんだけど。前、告白断った子に」
「――――……風邪ひきますよ」
頭のネジがぶっ飛んでる人という認識はあったが、ここまで重症だったとは。
水浸しであっけらかんとしてる人初めて見た。
私は小さなハンカチを鞄から取り出し、先輩に差し出す。
「それをどうすればいいの?」と返されて、いらっとして乱暴に顔の水を拭った。
「痛いよ」
「目を覚ましてやろうかと思いまして」
「覚めてるけど、とっくのとうに」
いやいや、先輩は常時眠そうな顔してますよ。
それでいて女の子顔負けの肌の白さで、細くて、……幸薄そう。
「早く帰った方がいいですよ」
「えー、せっかく会えたのに?」
その言葉の意味は理解しかねる。
もじもじする先輩を無視して話を変える。
「―――・・・シャツ、冷たくないんですか」
「うーん・・・涼しいくらい、かな」
絶対ウソだ。
唇紫色だし、強がる声色が震えている。
私がこのまま放っておいたら、死んでしまうのではないか。
まるで段ボールの中の弱った子犬のような瞳で、先輩は言う。
「さ、寒くないしー、強がりでもないしー」
「はぁ……家は遠いんですか」
「電車乗り換えの試練が待ってるけどギリギリ、ワンチャン……」
「ワンチャンないです」
なんだか余計な良心が痛んで、私は先輩を自分の家に招いていた。
「優しいとこあんじゃん」
「上から目線もいい加減にしてください」
*
お久しぶりです!長らくご無沙汰でした!(^_^)
蘭たんと夢主さんのお話はもう少し続く予定です。
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サラ - うおおおキヨさんんんん!!私のリクでしたか!ありがとうございます!もうすぐで完結しちゃうんですね…ちょっと悲しいです(´;ω;`) (2016年5月14日 22時) (レス) id: 72c8aad68f (このIDを非表示/違反報告)
はちか(プロフ) - サラさん» もちろんそうです!!お待たせしました、すみません(;;) (2016年5月12日 23時) (レス) id: 7bd8392448 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - はちかさん» ふわぁぁもしかして私のリクでしょうか、優しく頭を撫でてくれって!例え違っても最高です!私頭撫でられるの大好きなので!続き待ってます!(*^-^*) (2016年5月7日 22時) (レス) id: 72c8aad68f (このIDを非表示/違反報告)
サラ - はちかさん» はい!待ってます♪(○´∀`○) (2016年4月21日 21時) (レス) id: 72c8aad68f (このIDを非表示/違反報告)
はちか(プロフ) - ソース屋さん» はい!ぜひ!(^O^) (2016年4月11日 21時) (レス) id: 7bd8392448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちか | 作成日時:2014年11月21日 23時