�� ページ11
「あ、俺駅行くんだったからここでお別れだな。最後にそらる
「兄さんではないでしょ、同級生だし」
そんなツッコミを入れるけども、そらるはお構いなしとでも言わんばかりにポケットから小さなケースを取り出して、まふに突き出した。
「男たるもの、いつでも夜の帽子は持っておけよ！じゃまた明日な」
夜の帽子………って何だろう？
受け取ったケースを開けると、これからの行為に必須アイテムがそこにはあった。
ねぇ、ちょっとそらるさん！なんでこんなの持って来てんのさ！？
学校で女の子食べるつもりだったの！？はぁ…なんかどっと疲れちゃった……。
早く帰ってAのとこ行こ。
そう思ったまふは、家へと続くその道を歩く速度を早くした。
一方その頃、Aはというと、一心不乱に家を掃除していた、まるで己の中に存在する煩悩をかき消すかのように。
しかし、やがてそれすらも終わり、ソファに腰かけぼんやりとテレビを眺めていた。
う〜、落ち着かないよ……。“続き”ってことはキス以上のこと、つまり×××だよね。
っていうか、したことないけど初めてってやっぱり血が出るんだよね。痛そうだな…
まふは私を愛してくれるらしいけど、私なんかより可愛い娘いっぱいいるのになんで私なんだろう。
そんなことを考えていたが、ふと思い出したかのようにおもむろに立ち上がると、冷蔵庫と夕食の相談するためにキッチンへと向かった。
すると、インターホンが鳴った。
モニターで確認すると、白い御髪を少し乱したまふの姿が映し出されていた。
慌てて玄関を開けると、彼は開口一番、
「親の承諾得てきた、今日からここに住むね。あ、食費とか生活費は今まで通り僕の親が後見人といてみてくれるから気にしないで」
「………はい？」
何が起きているのか分からないAは、まふに訊き返していた。
「だから、お母さんにはAが心配って言ったら一緒に住んだらって言われたんだよね。まぁ、親も隣に住んでるしいいかなって、Aにとっても都合のいい話だよ？家に人がいるんだよ、それも愛してくれる人が」
言われてみたら確かに…。って納得しちゃったよ！
「まぁまぁお試しだけでも、ね？」
まふのその押しの強さに負けて、力なくAは頷いた。
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奏斗(プロフ) - ちづさん» ありがとうございます。なかなかすぐに更新できる、ということが少ないかもしれませんが、これからもご愛読のほどどうぞ宜しくお願い致します。 (2020年4月11日 23時) (
レス) id: 18d51c2305 (このIDを非表示/違反報告)
ちづ - すごい好きです！数話しかないのに分かる、神々しい神作オーラ・・・！ (2020年4月9日 16時) (レス) id: ba7673d727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏斗 | 作成日時：2020年4月9日 0時
