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彼等の熱い抱擁を一身に受けなおもその8本の腕の中にいる私は、幸せに浸りながら、急浮上してきた現実問題に目を向けなければならないことを悟った。
現実問題＿＿。
それは、今日は家に帰らないこと、そして綺羅花で生活していくことをどうやって説明しようかということ。
私は、おおよそ16：30くらいから綺羅花にいる。17：00〜の花魁道中兼トーク会で見初められ(?)、色々あった後の現在はすでに22時に差し迫るくらいだった。
琴葉の家に泊まらない限りは、こんな時間に家にいないことなど、私の中ではありえなかった。
お父さんもお母さんも心配してるよね……。
琴葉の家に泊まってることにしたほうがいいのかな、男性の家にお世話になるなんて口が裂けても言わないほうがいい様な気がする。
でも、正直に言うべきではないだろうか。
脳内で、一時のために事実を隠した後ろめたさや罪悪感を感じながら生活していこうと言う「悪魔」と事の一切を全て話して謝るなりお願いするなりしようと言う「天使」が激しい議論を繰り広げ、私の頭を悩ませる。
「……どうしよう。」
溜息とともに零れ落ちた声に私ハッとした。
また、声に出しちゃった、さかたんに指摘されたばっかりなのに。
「何考えてんの？」
うらたさんのこの一声を合図に皆がそっと離れて私を見つめる。
「もし良ければ共有してほしい、俺等にも出来ることあるかもしれへんし。」
センラさんが微笑みかけながら私に訊いてきた。
少しだけ思うことあるんだけどさ、この人たちやっぱ自分の顔が良いこと分かった上で表情とか口調とかを計算している気がするんだよね、絶対に本人たちには言えないけど。
狡い人たちだなと思いつつも、確かに皆にも関わりがあることだ。
「今結構遅い時間だし、親に連絡を入れていないので心配かけてると思うんです。だから、今日は家に帰らないことを電話しておこうと思って。ただ、正直に話すべきだとは思うけど、男性の家にお世話になっているということを言って、怒られないか不安なんですよね。」
「そら、正直に言わんと駄目やろ。Aの親御さんなら分かってくれるやろ。」
「坂田に同感やな。いざとなったら俺等に替わりゃどういう経緯で今に至っているのか説明するし。」
私の悩みに対してさかたんも志麻さんも答えは出てると言わんばかりに即答してきた。
自分1人で連絡するわけじゃない、そう考えるだけで心強い。
＿＿＿＿そして、私はスマホを開いてお母さんに電話をかけた。
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奏斗(プロフ) - ハクトさん» コメントありがとうございます！頑張ります！これからもご愛読のほど宜しくお願いします！ (2020年1月9日 22時) (
レス) id: 71101c4384 (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - コメント失礼します！とても面白いです！更新頑張って下さい、応援しています！ (2020年1月9日 21時) (レス) id: 9248964edc (このIDを非表示/違反報告)
奏斗(プロフ) - 名無し16825号さん» ありがとうございます！！そう言って頂けてとても嬉しいです！これからもご愛読のほど宜しくお願いします！ (2020年1月9日 18時) (レス) id: 71101c4384 (このIDを非表示/違反報告)
名無し16825号(プロフ) - コメント失礼します！好みにヒットしました！これから頑張ってください！ (2020年1月9日 17時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏斗 | 作成日時：2019年12月31日 23時
