【銀魂】ヒガンバナ【坂田銀時】

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「ごめんごめん、冗談だよ。さすがに夜食は身体に良くないし」

このままでは新八くんが心配性で過保護の父親にでもなりそうなのでそう言えば、

「Aさんが言うと冗談に聞こえないんですが」

と溜息をつかれてしまう始末


「んだよ冗談かよ」

ちょっと残念そうな銀さんに、


「A姉ぇの言う通りアル。夜食なんて美容の大敵ネ」

うんうんと頷く神楽ちゃん


そんな会話にもやっぱり頬が緩む


万事屋の3人と居ると疲れる、なんて言う人も居るのだろうけど、確かに疲れるけどそれは良い意味での疲れだと思うのだ

だって結局最後には笑顔になれる

いつだってこの3人は楽しいことには全力で楽しんで笑って、泣きたい時も全力で泣いて悲しんで…


ふと、この町に初めて来た時の自分を思い出し何となく足を止めた


「ん？どうしたアルか？」

「Aさん？」

「あ？」

そんな私に気付き、3人も足を止める


「んーん。なんか、この町に初めて来た時を思い出してさ…」

何となく、本当に何となく

意味は無いが暗い夜空にポツポツ光る星を見上げながら手をかざして言葉を続ける


「あの時の私っていつも生きるだけで精一杯で、ただただ生きてるって感じで」

今みたいに、こんな風に笑ったりとか出来てなかった

というか笑い方を忘れていた

あの事件のせいで…


「けど、3人と出会って。最初は何だこの3人って思ってたし疲れもしたけど、いつもいつの間にか笑顔になれてて」

あー、こんな風に笑うんだっけ
って自然と笑い方を思い出せてて


「それからは毎日が楽しいんだ」

また自然と頬が緩む


「ただ生きるだけだった私に、生きてる事の喜びを教えてくれたのは銀さんたちなの。だからすごく感謝してるんだ、ありがとう」

見上げてた夜空から銀さん達へ視線を移し微笑む

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