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あなたside
「いやそんな出会いあるかい」
雑に本を閉じ、ツッコミを入れる私。
「マンガに現実性求めるな」
冷めた目でこちらを見つめる親友、優佳。
「いやだって！『君に一目惚れした…』……え、お前誰！？！？」
「黙って読めや！！」
4月9日。現在2時30分。○○県○○市○○区にある私の家。
西ノ宮高校1年Ｆ組、出席番号31番村穂(むらほ)Aと、29番星谷優佳(ほしたにゆうか)。
出会いは1歳。
当時、この地域に引っ越してきたばかりで友達がいなかった私のママは、友達探しに必死。
そんなとき、同じアパートの住人だった優佳のママとたまたま出会い、私のママがナンパして意気投合。
通わせる予定だった幼稚園もたまたま一緒で、そこからは何をするにも2人セット。
小学校、中学校と進学し、当たり前のように高校も一緒。
なんの奇跡か、今までクラスが離れたことは無い。苗字も「む」と「ほ」で近く、出席番号の間に誰かが入ったことも無い。
ところが、華のJKの仲間入りをしたとたん。
クラスは一緒だったけど、残念ながら出席番号は1つ離れた。
今まで、初日は前後の席か隣の席が当たり前だった私たちにとって、そんなの大事件である。
私たちの間に入ったやつは一体誰なんだ！！！
と、ちょっとした憎しみを抱きながら過ごした今日の入学式。
式とホームルームだけだったから、学校は午前だけ。
最初に出会ったアパートから既に私たちは引っ越していて、隣同士の一軒家に住んでいる。
すぐに家に帰って、適当にご飯を食べ、当たり前のように私の部屋に集合した。
・
「なんかさぁ、別にずっと一緒が良かったわけじゃないんだけどさ」
と、ふと思い出したように優佳。
「ね、なんかね」
「ここまで来たら最後まで連続が良かったよね」
「んね」
とか言ってるじゃん？
でも結局席自体は前後なのよね。
優佳(29番)｜30番
私 (31番)｜32番
っていう席。
「隣の人誰だっけ」
そう聞いてみたものの。
「わかんないけど、私久保田くんって名前がいい」
「願望じゃんそれ」
「願望大事よ」
「でも絶対違う、ほとむの間だよ」
「あ、そっか。何だっけ、松本くん？みたいな」
「あー、なんかそんなんだったかも」
「そっちは？」
「…森、森…森村くん？」
「あーそれそれ」
なんて、納得してしまったけど。
どちらも間違っていたことをを知るのはまた次の日のお話。
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湊 - うっ…！きゅんきゅんする上になんかギャグ小説っぽくて面白いです！更新は作者さんのペースで頑張ってくださいねー！ (2021年7月11日 21時) (
レス) id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - あさん、コメントありがとうございます。どこのことか教えていただけないでしょうか？ (2020年11月10日 7時) (レス) id: 8cb59abab6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - （名前）じゃないと名前変換されないですよ（ ; ; ） (2020年11月9日 22時) (レス) id: 7685fc0708 (このIDを非表示/違反報告)
mamaの味 - はじめまして！唐突ですが主さんの作品好きです！！これからも更新頑張ってください (2020年11月9日 21時) (レス) id: 2fd05b4927 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花 | 作成日時：2020年10月31日 23時
