ナンセンスなんです [R.B] (1/2) ページ4
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スリザリンの談話室は、他の寮に劣らないくらい暖かいと思う。
人の空気もそこまで悪くはないし、談笑している姿だって見受けられるからだ。
もちろん僕は一緒にいる相手なんていないけれど、居心地が悪いなんて思わない。
ただ、友人に囲まれている兄さんが羨ましくない、といったら大嘘になるが。
そんな僕は面白い人を見つけた。
ハッフルパフ寮の生徒。兄さんが可愛いと他の３人に言っていた女子。
僕らと同じ黒髪の彼女は、泣きべそをかきながら何かを必死に探していた。
(ああ、たしかに可愛らしい。兄さんの言うとおりだ。)
彼女にちょっかいをかけてみることにした。
「ねえ、何か探しているんですか？」
「ひっ！ え、と…誰、ですか？」
「レギュラス・ブラックです。先輩は、なんていうんですか？」
「ブラック…。わ、たしは、A」
(へえ。)
乱れた黒髪を必死になおすと、彼女は荷物をまとめ始める。
今ここで逃げられてしまっては、僕が彼女に話しかけた意味がなくなってしまう。
物怖じもせず飽きもせず、僕は少し弾んだ声で話題を繰り出した。
「何を探していたんですか？」
「僕、失くしものを見つけるの、得意なんです」
「…ほんと？」
「ええ」
「……薬草学の、教科書なんだ、けど…」
次、授業で…そう小さく呟いた先輩は、ちらりと僕を盗み見た。
ああ、僕らの寮監の授業だから、告げ口をしないかと伺っているのだろう。
そんな命知らずなこと、後輩の僕がするはずないのに。
笑いたくなるのをおさえ、僕は手に持っていた教科書を先輩に手渡す。
実はさっき落ちていたのを拾っておいたのだ。
「これ、先輩のでしたか」
「あ、ありがとう！」
ぺこりとお辞儀をするA先輩に、僕は優しく首をふる。
きっとこの様子を兄さんが見ていたら、目だけで殺すような勢いで睨まれているだろう。
本当に、それくらい先輩は可愛らしかった。
それからしばらくお礼を言っていた彼女だったが、ふと不思議そうに僕を見つめる。
(今気づいたけれど、僕と彼女は同じくらいの身長らしい。いますぐにでも伸びなければ。)
そして、おずおずと口を開いた。
「あの、スリザリンよね？ あなた」
「…ああ、そうですね」
おそらく、あまり他の寮からよく思われていないのだろう。
紹介されたときも、狡猾といわれたものだ。
良いイメージなどほとんどない。
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あきは(プロフ) - ユウさん» 初めまして、コメントありがとうございます。パスワードについてですが、当作品の説明欄にリンクと共に載せておりますので、お手数ですがそちらをご確認の上ご入力ください。ぜひ楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年7月7日 23時) (
レス) id: e573973469 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - はじめまして、主様の作品を楽しませて頂いてます。フラワーバースの方も是非読みたいです。パスワードお願いします。 (2022年7月7日 22時) (レス) @page17 id: 8f5ef5ab64 (このIDを非表示/違反報告)
藍薇(プロフ) - はじめまして、主様の作品どれも素敵で何度も読ませて頂いています。フラワーバースの方もぜひ読みたいです！良かったらパスワードを教えていただきたいです🙇♀️ (2022年3月13日 11時) (レス) @page43 id: ea0f6320a6 (このIDを非表示/違反報告)
ラージ(プロフ) - はじめまして。どの作品も楽しませていただいております。兄妹のお話気に入りまして、フラワーバースのパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2022年2月19日 20時) (レス) @page17 id: dcf731a749 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - はじめまして、主様のお話とても面白く大好きです！フラワーバースの方も是非読みたいです！！パスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします (2022年1月10日 0時) (レス) @page17 id: 205cd56e43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきは | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月23日 12時
