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どうやら僕をいきなり人気のない図書館へ連れてきたのは、彼女なりの気遣いらしい。
最初は少し不快を感じていたAが、なんだか優しい人物に感じられてくる。
彼女は開いたページに手を置いて、僕をじっと見つめていた。
よく見ると、とても可愛らしい顔立ちをしている。
目も大きくて綺麗な赤色だし、唇だって小さく潤ってピンク色をしている。
髪はふわっと左に流されており、天使みたいに光に照らされて、きらきらと輝いていた。
「別に、あなたがハリー・ポッターの息子だからって、グリフィンドールじゃないのがおかしいなんて」
「…そんなわけないのにね」
「…僕も、そう思う。ハリー・ポッターが英雄だからって、ジェームズがグリフィンドールだからって…っ」
＿＿僕までグリフィンドールだろうって勝手に期待されて、勝手に落胆されて。
「よく見れば似てないかもしれない。…そんな酷い事も言われてたわね」
「僕、本当に腹が立って…っ！ でもっ、父さんは僕がスリザリン生だって言ったら、ふざけてるって！」
「いい加減なことなんて言ってないのに、僕はスリザリンなのに…！ 誰も認めてくれないんだ…っ！！」
「僕にはスコーピウスしか親友がいないのに、父さんはそれすら否定する！」
Aが、濁流を止めていたダムの蓋を開けた。
濁流は止まることなど視野にもいれず、ただ今までの水をすべて押し出すことをする。
勢いもとめず、どんどん水が流れていく。
時間がしばらくたったあと、ようやく遅れていた分の水を開放し、穏やかな水流へと戻った。
Aは相槌を打ちながら僕の話を聞いてくれた。
デルフィーやスコーピウスとは少し違う、でも安心できる相手。
僕が情けなくも涙を流してしまったって、それを自分のハンカチで拭いてすらくれた。
「泣いていいのよ。楽にならなきゃ」そう言って吐き出したものをすべて包み込んでくれた。
次第に冷静さをとりもどし、ようやく正気に戻る。
「そんなに溜め込んで、精神がよく保ったわね」
「ウン、僕も不思議だよ…」
「まあこれで愚痴の言い方も学んだでしょうし、これからは頼ってね」
「で、でも！」
僕の涙をぬぐったハンカチをポケットにしまいながら、Aはウィンクをして僕に言った。
(どうしてきみは、初対面の僕にそこまで優しくしてくれるの？)
裏があるのではないかと疑ってしまうほど優しいA。
思わず彼女の腕を掴んでしまった。
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あきは(プロフ) - ユウさん» 初めまして、コメントありがとうございます。パスワードについてですが、当作品の説明欄にリンクと共に載せておりますので、お手数ですがそちらをご確認の上ご入力ください。ぜひ楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年7月7日 23時) (
レス) id: e573973469 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - はじめまして、主様の作品を楽しませて頂いてます。フラワーバースの方も是非読みたいです。パスワードお願いします。 (2022年7月7日 22時) (レス) @page17 id: 8f5ef5ab64 (このIDを非表示/違反報告)
藍薇(プロフ) - はじめまして、主様の作品どれも素敵で何度も読ませて頂いています。フラワーバースの方もぜひ読みたいです！良かったらパスワードを教えていただきたいです🙇♀️ (2022年3月13日 11時) (レス) @page43 id: ea0f6320a6 (このIDを非表示/違反報告)
ラージ(プロフ) - はじめまして。どの作品も楽しませていただいております。兄妹のお話気に入りまして、フラワーバースのパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2022年2月19日 20時) (レス) @page17 id: dcf731a749 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - はじめまして、主様のお話とても面白く大好きです！フラワーバースの方も是非読みたいです！！パスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします (2022年1月10日 0時) (レス) @page17 id: 205cd56e43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきは | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月23日 12時
