僕の幸せはきみの幸せ？ [R.W] (1/2) ページ38
、
僕がまだちっちゃかった頃、僕はママに言われたことがある。
「好きな人の幸せを一番に考えなさい。」
と。
だから、今も僕はそれに則って、大好きな人たちの幸せを一番に考えている。
たまにそれができず、僻んだり妬ましく思ったりして、不幸になればいいのになんて考えることもある。
僕はその度に、自分の心の狭さや窮屈な考え方に気づかされ、いつもいつも反省をしている。
だが、それでもダメなときだってある。
例えば、初恋のひとの幸せを願うことだとか。
僕が初めて恋をしたのは、ゆるりとしたグレーの髪に、僕らと同じく
素朴で可愛らしいAという女の子。
特別性格がいいだとか、抜きん出て容姿が優れているだとか、そんなのではない。
ただ、分け隔てなく人に優しくして、ヒマワリみたいな笑顔を向ける彼女に惹かれたのだ。
かと言って僕が積極的に彼女にアピールをしているのかと聞かれれば、答えはノーだ。
寮は奇跡的に同じだが、彼女は目立つのを嫌うのであまり近寄ってこない。
僕も僕で、調子にのってハリーの友人であることを自慢してしまうことがあり、
きっとそれは彼女を不快にさせてしまうことになるので、関わりにいけないのだ。
「はぁ…」
「ロン、またため息かい。いっそのこと当たって砕けちゃえば？」
「きみは本当勇者だよな」
「まーね」
ふわぁ、とあくびをすると、ハリーは暖炉の火に手を近づけそっと目を伏せた。
見慣れた赤色の炎は相変わらずユラユラと揺らめいていて、
それは優柔不断な僕の性格を表しているようにも思えてきて、少し嫌悪感を抱かせた。
僕らが些細な話や、今みたいな恋の話をするときは、決まって談話室だった。
人は多いけれど、必ずしも誰かが話しかけてくるというわけではないし、
あまり周りに聞かれたくない話なら尚更適した場所だろう。
僕は深くソファに体を預け、にっちもさっちも行かない現実に小さくため息をついた。
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あきは(プロフ) - ユウさん» 初めまして、コメントありがとうございます。パスワードについてですが、当作品の説明欄にリンクと共に載せておりますので、お手数ですがそちらをご確認の上ご入力ください。ぜひ楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年7月7日 23時) (
レス) id: e573973469 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - はじめまして、主様の作品を楽しませて頂いてます。フラワーバースの方も是非読みたいです。パスワードお願いします。 (2022年7月7日 22時) (レス) @page17 id: 8f5ef5ab64 (このIDを非表示/違反報告)
藍薇(プロフ) - はじめまして、主様の作品どれも素敵で何度も読ませて頂いています。フラワーバースの方もぜひ読みたいです！良かったらパスワードを教えていただきたいです🙇♀️ (2022年3月13日 11時) (レス) @page43 id: ea0f6320a6 (このIDを非表示/違反報告)
ラージ(プロフ) - はじめまして。どの作品も楽しませていただいております。兄妹のお話気に入りまして、フラワーバースのパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2022年2月19日 20時) (レス) @page17 id: dcf731a749 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - はじめまして、主様のお話とても面白く大好きです！フラワーバースの方も是非読みたいです！！パスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします (2022年1月10日 0時) (レス) @page17 id: 205cd56e43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきは | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月23日 12時
