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突如最悪最低の敵が目の前に現れてしまった探偵社一同はその場から動くことが出来なかった。その行動は負けを表していると言っても過言ではない
樋口が銃を彼らに放たないだけ不幸中の幸いかもしれない
「 芥川先輩… 」
「 人虎は生け捕りとの命のはず。誰の指示で撃とうとしているこの役立たずが 」
「 …すみません 」
「 そして貴様もだA 」
『 え 』
周りの物が凍り付く様な鋭い目を樋口に向けながら叱咤する芥川。近くでそれを見ていたAもびく、と肩を震わす程
樋口が弱々しい声で謝罪する。その謝罪を最後まで聞いていたのか否か芥川は言葉を続けた。不意に自分の名前が出てきたAはまた肩を震わせた。私も怒られるの?何したっけ?と
『 す、すみません芥川さん…あの、私何を…? 』
「 貴様…何故電話に出ぬ 」
『 へ? 』
聞けば斜め上のそのまた上を行く回答。Aの口から間抜けな声が出た
「 何故、電話に、出ぬ 」
『 え!あ、…け、携帯はお店に置いてきた、かも、です…? 』
「 貴様…!あれだけ携帯は持ち歩けと申したはず、それなのに何故貴様はやつがれの言う事を聞かぬ! 」
『 わあすみません… 』
「 もう首から紐を付け下げていろ 」
『 それだけは勘弁… 』
まるでコントのような掛け合いにぽかん、とする探偵社たち。芥川は羅生門でAをぐるぐる巻きに巻いてつんつん、と咎めるようにつついている。はたして初対面の人への初披露がそれでいいのか、羅生門
「 はあ、樋口。お前も此奴に言ってやれ 」
「はい。
Aさん、先程から思っていたのですが 」
『 はひ 』
「 早くいつもみたく頭を撫でて貰えませんか 」
『 それは周りの状況をよく見た上で話してます? 』
もうもはや探偵社は置いてけぼりである。そこは芥川と樋口とAの3人の世界になっている。わちゃわちゃとさっきのピリついた空気は何処へやら、今じゃアットホームな空気である
『 とりあえずこの状況を何とかしてください…話はそれからです 』
「 分かった 」
とす、
『 え、 』
芥川の返事とともにAの項に降ってきた手。彼女は手刀により気絶させられた。
意識を失う前にAが見たものは、不敵な笑みを浮かべてる芥川の顔であった
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零桜 - すっ、好き…冥途ちゃん。はわ、可愛い。更新待ってます! (9月18日 8時) (レス) id: fe567fe024 (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - アァ‼︎終わらんとってぇ〜‼︎ (2022年12月7日 21時) (レス) @page29 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 続き待ってますぅ!! (2022年6月9日 16時) (レス) @page29 id: 41724ba062 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライのカス - え、え、え??か、可愛い…え?好き…お、?面白い…好き!!!!!! (2021年12月1日 17時) (レス) @page15 id: fb2299d8e5 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - オープニングが素敵すぎる…!!主人公も魅力的だし、これからが楽しみです!頑張ってください〜! (2021年11月23日 22時) (レス) @page3 id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽぷぷ | 作成日時:2021年11月22日 1時