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それからというもの、何度も連絡を取り合って
何度も遊びに出かけた。
会う度に惹かれて、ホストをやめて付き合えるなら
それでもいいかなと思う程、好きが強くなって。
Aちゃん、ジュンタくんと
呼ぶほどにだいぶお互いの距離が近くなったと
思ったある日の帰り道のこと。
「ジュンタくん、」
「ん？どうしたん？」
「あの、ね？話さなきゃ行けないことがあって、」
「……うん？」
なんとなく、なんとなくだけれど、
そこまで鈍い男ではないから彼女がこれこら
話そうとする内容を予測できてしまったのに、
相槌をうってしまう俺。
「私がジュンタくんとあった日、
喧嘩したのは友達って言ったけど…彼氏で、」
「…………、」
「ジュンタくんがいなかったらもっと荒れてて、
酷い生活送ってたと思うし、
いろんなところ連れて行ってくれて嬉しかった」
「でも、もう会えないです、」
「……なんで？」
「仲直りして、それで、その、」
「彼氏に疑われるようなことはしたくない？」
「っ、はい、」
「そ、か、」
「もう会えへん？本当にちっとも？
……俺がホストやから？」
「そんな事っ、あるわけない！
ジュンタさんはとっても素敵な人でっ、
大切なお友達です、」
「っ、ともだち、」
少し前の俺だったら。
彼女を腕の中へと閉じこめて、嫌だ、俺は
お前が好きなんだって伝えて困らせてたと思う。
だけどそんなことをせずに、伸ばしかけた手を
そっと戻して、彼女の幸せを願えているのは、
こんな俺でも本当の恋を出来ている証拠。
「彼氏さんともう喧嘩すんなよ？元気でな」
いつかみたいに頭を愛おしく優しく撫でて
あげれば、いつかみたいな表情に切なさを混ぜて
瞳はきゅるんと潤ませるものだから、
やっぱり帰したくなかったけど伝えたサヨナラ。
「ジュンタくん、ありがとう」
これほどまでに俺を夢中にさせて、
好きになることを教えてくれた彼女の姿が
見えなくなった一本道。
伝えることも、気づかれることもなかった恋心は
まだ、思い出にすることは難しそうだけれど、
彼女と出会ったことは
これっぽっちも悔いていない。
「好き、｣
つい溢れ出た二文字。
いつかまた伝えたいと思える人と出会えるまで。
．
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作者名：ぼんぼん。
| 作成日時：2018年10月21日 0時
