トリップしたら第二級特異点とかww…w……え、冗談だよね？

４６．女王の心の内 ページ46

アラジン、アリババ、モル、白龍はザガン攻略にいった。

わたしや汐霧たちははシンドリアに残って鍛練を続けてる。

新しい魔法をつくったりとか、いろいろしてたらいつの間にかザガン攻略の時期だよ？
早すぎるって、時間が経つのが。

ま、そんなこんなで、わたしは今、夕鶴と一緒にザガンのほうに向かってる。

あれだよ、アラジンたちが死にかけちゃうからね。
まぁ、ヤムたちのおかげで死にはしないけど。

さすがにモルがお腹殴られまくるのは嫌だから、それを阻止しに。
あと、ヤムの美肌を傷つけさせないために。

夕鶴
「……A様、どうして燈桜様は迷宮(ダンジョン)攻略にいかないんでしょうか？」

A
「？」

夕鶴
「燈桜様の魔力(マゴイ)保有量はA様とほぼ互角なくらい多いのに。不思議だと思いませんか？」

A
「あぁ、そういうこと。……たぶんね、燈桜サマはわたしたちを心配させたくないんだよ」

夕鶴
「……どういう意味です？」

A
「あの人は、きっと誰よりも力を欲してる。大切な兄弟を、大切な国民を、大切な国を、自分の手で守るために」

夕鶴
「……」

A
「でもね、迷宮(ダンジョン)に入ったら、攻略するまで出てこれない。だから、例え迷宮(ダンジョン)攻略に失敗しても、外の人にはわからない」

夕鶴
「……でも、さすがに長い間帰ってこなかったら……」

A
「迷宮(ダンジョン)はね、時空が歪んでるみたいなんだよ。迷宮(ダンジョン)内ではたった数日しか経過してないと思っていても、外の世界では２週間も経っていたりするわけ」

夕鶴
「！ あ……」

A
「そう。迷宮(ダンジョン)に入ってしまえば、外にいるわたしたちに生死はわからない。待つべきなのか、進むべきなのか、わからないままただ燈桜サマの身を案じる……そうなることを、気にしてるんだと思うよ」

夕鶴
「……やっぱり、燈桜様なりの考えがあったんですね」

A
「？」

夕鶴
「この間澪柊国に戻ったときに、燈桜様を臆病者呼ばわりしている人を見かけたので」

A
「……へぇ？」

夕鶴
「……あ、A様、あれじゃないですか？ ザガンって」

A
「そうそうあれ……ん、見ぃつけた」

夕鶴
「？ なにをですか？」

A
「わたしたちが今回相手にする……闇の金属器使いたちだよ」

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