じゅういちにんめ【11-1】 ページ35
じゅういちにんめは歌の上手い男の子
you side
あれから数ヶ月。
店長の姿どころか店を見つけることが出来なくなった。
暇さえあれば店を探しているのだが全く見つかる気配がない。
あった場所を辿ろうと思っても記憶からストンと抜け落ちてしまっているかのように、どこの建物の近くに行けばあるのか、何本目の道を曲がるのか、隣の建物すら忘れてしまった。
この時の私は忘れたことすら忘れていたのかもしれないけれど。
3｢…そういや最近あの店行かねぇな、Aちゃん｣
『…え？あ…確かに』
そう、言われて気付くほど。
それからまた数ヶ月。
ぐったりしながら帰っている、ある冬。
明日は東京にも雪が降るらしい。
吐く息も白いのだから納得。
玄関前に、小さな袋と手紙。
瞬間、理解した。
『…店長、だ…』
急いで袋を掴み、部屋へ。
慌てた様子の私に彼らも驚き、飛びついては来なかったが、気になる様子。
が、数名はもう気づいていたのかもしれない。
『…はぁ』
息も切れ切れ、足がガクガクと震える中開いた包装の中は
やはり瓶
手紙には
「ﾀﾗﾁｵの瓶詰めです。詰めてから一年ほど経つので、そろそろ廃棄を考えていたので、貴女のもとへとお持ちしました。一緒にメダカと水草が入っているので、日の当たる場所に置いてあげて下さい。それでは。
店長」
と。
その埃を被った瓶を手に取り、そっと覗くと瓶の中のﾀﾗﾁｵくんは驚いて頭を瓶の内側に軽くぶつけていた。
9｢あ、ﾀwwwﾗwwwﾁwwwｵwww｣
7｢九ちゃん、そんな笑わんの！｣
6｢でもなな湖、ﾄﾝﾄﾝﾄﾝは覚えてるでしょ？あれはほんと傑作！｣
7｢まぁ…確かにせやったけどさぁ…｣
そう言ってケラケラ笑っている3人と、
5｢ぅあーーー！！！！タッチン！！！｣
3｢ﾀﾗﾁｵじゃん！！！！！｣
4｢タッチーーン！！｣
10｢おう、ﾀﾗﾁｵー、小さくなっちまってよォ？｣
なんていって瓶の周りでわちゃわちゃしている4人と、
1｢…店長の、姿は？｣
『…見てない』
2｢ってことは置いてあったんけ？｣
『ドアノブに、掛かってた』
8｢俺わかんないわ、あの人。気味悪いって感じかな｣
私を含め、コソコソと話し合う4人。
それぞれがそれぞれのことをしているものだから、落ち着きがないこと。
その中心にいるのはやはり彼らの仲間。
どんな子、なんだろう。
ラッキーカラー
あずきいろ
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汀(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…！！これからも更新楽しみにしています！！応援しています！！ (2018年9月26日 22時) (
レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ！！見られていたなんて恥ずかしいです！！汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます！！ (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません！とても嬉しいお言葉をありがとうございます！実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました！！ぜひ次作もよろしくお願い致します！！ (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます！ (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汀 | 作成日時：2018年7月16日 20時
