じゅうにんめ【10-1】 ページ32
じゅうにんめはゴリラで紳士な男の子
you side
『…はい、すみませんでした』
絶賛お説教中である。
今年から受け持っていた後輩がやらかした。
そして、私が上司に怒られている。
肝心の後輩は出社拒否。
『…いいご身分だなぁ？』
久々に居酒屋で1人で酒を
…かなり飲んだ。
明日が休みだったから良かった。
『…疲れた』
これは後でせんたんに怒られるやつだ。
なんも連絡も入れずに、フラっと飲みに行って今は12時すぎ。電車を使わなくても行ける距離にあった居酒屋で飲んだからまだ良かったのだ。
静かな家の前。いつもは騒がしい彼らの声も今は聞こえない。
鍵をあけ
ガチャン
『…え、閉まった？』
もう一度鍵を回し、ドアノブを引くと開くドア。
『…嘘でしょ』
ベロベロに酔った頭が一気に覚めた。
そっと扉を閉め、リビングへと足を進める。
小さい頃に観たホラー映画にこんなシーンがあったっけ。
そんなくだらない、関係ないことすらも頭をよぎる。
パチリ
光の中にいたのは
『…ぁえ、店長…？』
｢お疲れ様です、Aさん｣
『え、なんで私の家…？』
｢それは企業秘密。ご飯は？どうします？｣
『あ、たべ、ます…』
｢そうですか、じゃあスーツ脱いで着替えてきてください？今温めますから｣
そうにっこりと笑った(と思う)店長には勝てず、家着へと着替える。
リビングへ戻ると、机の上には湯気をたてるご飯たち
と
ひとつの瓶だった。
『あの…これは…』
「愛の戦士の瓶詰めです。一ヶ月ほど売れ残ってしまったので連れてきました。浜辺を再現した小さなジオラマになっているので、インテリアとしてお部屋に飾っていただくのもおすすめですね。」
その横に細長い瓶を手に取ると、瓶の中の愛の戦士くんは嬉しそうに微笑んだ。
｢今回は、サービスです。きっと、今までの彼らと知り合いでしょうしね｣
『…はぁ』
きう
と、聞き慣れた音が。
｢あら、今回は早いですね｣
『ぅわ、わ』
ぽん、と軽い音がしたと思ったら蓋が飛んで砂がサラサラと零れ落ちた。
10｢…はぁあ、やぁっと出られたぜぇ…｣
『…愛の、戦士、くん？』
10｢おう、愛ゴリって呼んでくれよぉ？｣
『愛ゴリ、くん…』
10｢くんなんて要らねぇよ、愛ゴリだけで充分だよ｣
『そ、っか、分かった。愛ゴリ』
10｢おう、よろしくな、Aちゃん｣
ふと、周りをみるといつの間に居なくなったのか。
店長が消えていた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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汀(プロフ) - すぷらさん» こちらも沢山勉強させて頂きました…！！これからも更新楽しみにしています！！応援しています！！ (2018年9月26日 22時) (
レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - ！！見られていたなんて恥ずかしいです！！汀さんの文から勉強してもっと精進させていただきます！！ (2018年9月26日 22時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» 返信が遅くなってしまいすみません！とても嬉しいお言葉をありがとうございます！実は私もこっそりすぷらさんの作品を拝見しており、モチベーションを保つひとつになっていました。本当にありがとうございました！！ぜひ次作もよろしくお願い致します！！ (2018年9月26日 1時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 【追記】 汀さんの作品の更新はもはや私の作品の更新のモチベーションになっていて違う方向でもとても力を貸していただきました(笑)ありがとうございます！ (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結、そして内定おめでとうこざいます。汀さんの作品はとっても素敵で大好きです。これからも汀さんの作品を読ませていただきます。お疲れ様でした。 (2018年9月24日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汀 | 作成日時：2018年7月16日 20時
