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「まふまふ。もしかしたら、なんだけどさ」


「やめてください」



じっと何か考え込んでいたそらるさんが、とても言いにくそうに口を開く。続く言葉の予想ができてしまった僕は、それを聞く前に拒む。




そんな言い方、どうしたって悪いことじゃないか。

僕が諦めたら、Aだって帰ってこれなくなってしまう。





「俺だって、考えたくないよ」


そらるさんが呟く。その声は震えていて、ひたすらに嫌な予感だけが離れてくれない。


「……まふまふの家にいこう。Aちゃんがいるかもしれない」


「いないって言ってるでしょ!!家は僕が探しました!でもいなかったから、雨の中駆け回って」

「ほんとに?」


僕の言葉を遮るようにそらるさんが言う。立ち上がる拍子に机を叩いていたらしく、マグカップが時間差で倒れた。


「本当に、家中くまなく探したのか?」



コーヒーは机の上に広がり、溢れる。床に敷かれた毛足の長いカーペットを染めてゆく。

そんなもの目に止まらない、みたいな様子で、そらるさんは僕の目を見つめた。声にならない声が漏れる。



「まふだって聞いたことあるでしょ」


「!」


嫌だ。聞きたくない。

逃げるように両手で耳を塞ぐ。これでもかと首を振る。



それでも、そらるさんの声ははっきりと耳に届いた。







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「猫は死に際を見せない、って」




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囀李 - 私の名前これさえずりと読みますわかるよね?でも、この曲私の心と同じで泣けるんですよね。 (2018年10月24日 20時) (レス) id: 00238eb098 (このIDを非表示/違反報告)
nmr_mai0128(プロフ) - ほんとに感動しました!もう読み終わったときに涙が止まらなくて...こんなすごい小説を書けるってすごいですね! (2018年10月19日 23時) (レス) id: df6b3d5650 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有紀 | 作成日時:2018年10月16日 19時

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