虚色アルバイト【創作】 (ページ16)

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履歴書を書いといてページ16

明日side

クラスタ「遅れました〜？そーりーで〜す！」
クラスタが日野さんらしき人にハイタッチしようと手を顔の前に翳(かざ)す。

日野「顔にやったら出来ないだろ。遅刻で時給２００円抜きな。」

クラスタ「はぁ！？ただでさえ７００円なのに！！ブラックだ！！訴えるぞ！！」

明日「あ、あの！さっき..."ありがとう"って..」
クラスタの関係ない絡みはどうでもいい。
俺が気になるのは日野さんらしき人の謎だ。

日野「俺は日野夜宵(ひのやよい)。その謎についてはこれから話すから、とりあえず明日君は履歴書を書いといてね。」
は？

明日「いや、あの....！」
日野さんは話をはぐらかした。
俺は日野さんから履歴書とシャーペンを無理矢理受け取らされた。不服な感情が俺の心を満たそうとする。
俺は嫌々席に座った。
納得出来ない。１７になって小学生みたいに拗ねる自分が嫌になる。

日野「大丈夫。ちゃんと話すよ。明日君は履歴書を書く事に集中して。」
この人は怖い。暖かい前向きなオーラを纏(まと)っているが、その裏に恐怖で支配しようとする腹黒さが隠れている。でも逆らう事が出来ない。人柄がいいからだろうか。

明日「なんで..履歴書を？」

日野「"明日君を勧誘したい"って言わなかったっけ？明日君は一次試験をクリアした。だからだよ。」

明日「もしかして...俺働くんですか！？」