｛61話：勉強家｝ ページ13
そのままチーノさんと一緒に歩き、私達は崖になっている高い場所へと着いた。
Ci「…あ、此処やで！Aさんと2人で見たかってん」
チーノさんはそう言って笑う。
崖の上から海の景色は別荘で見た時よりも綺麗で、白い雲から顔を出す太陽の光が水面に反射してキラキラと輝いている。
遠くにある水平線もはっきりと見えた。
…凄い、こんな景色初めて見たかも。
元々両親が共働きの私は、こういう所に旅行に行く機会も全くなかったのでとても新鮮だった。
『凄い…！チーノさん良く知ってるね！連れてきてくれてありがと！』
Ci「ほんま？喜んでくれたんなら嬉しいわ！」
『他の人も連れてまた来たいね！』
Ci「…それはだめやで」
『…へ？』
そう言って、チーノさんは指でバツ印を作って私の前に持って来た。
そして私を見てニコッと笑う。
彼の目に映る私の顔は、多分赤いだろう。
Ci「2人だけの秘密の場所。…って、良いやん？」
『…ふ、あははっ、何それ！』
Ci「だから！他の人と見ちゃだめやで？」
なんて言いながら、チーノさんも少し頬を赤らめて笑った。それにつられて私も笑う。
…チーノさん、私と仲良くなる為にいっぱい調べて来てくれたんだろうな。
『…ありがとね、チーノ君』
Ci「へっ…今っ…く、君って……！」
私はさらに顔を赤くしたチーノ君に微笑みかけて、皆のいるビーチへと戻る。…普通にトイレに行きたくなっただけだけどね。
ふふ、さっきのチーノ君の顔、面白かったな。
なんて考えながらトイレを済ませて皆がいる方へと向かおうとすると、誰かに声をかけられた。
「ねぇ〜、お姉さん今暇ぁ？」
「今から俺らとイイコトしない？」
『…え？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鶴(プロフ) - コメントありがとうございます！作者は関西圏では無いので、キャラに合うような関西弁が出来ているか不安だったのですが、そう言って頂けるととても嬉しいです…！！！ (2021年2月16日 22時) (
レス) id: c881247ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ばんのすけ。 - 完結、おめでとうございます。面白くて一気見してしまいました。ちなみに私が好きな推しはzmです。関西弁なのも似合っててグッときます！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: b7bc451954 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 柚香さん» コメントありがとうございます、楽しんで頂けたようでとても嬉しいです！ (2020年6月23日 23時) (レス) id: f1f48612a8 (このIDを非表示/違反報告)
柚香(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごくおもしろかったです (2020年6月23日 23時) (レス) id: f5da286a01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鶴 | 作成日時：2020年6月1日 22時
