132：ut side ページ32
ut side
「なんか通信機からノイズ流れてるけど聞き取れんな」
「俺は今つけてへんから分からんけどそうなんか」
ゾムは隠密が主なので、魔素の流れで気づかれないように連絡用の魔道具はつけていないし、自分のだけが壊れているのかもしれない。
ゾムと外に出て外の様子を見ようとした辺りで通信機からノイズが流れる。何かを言っているようだが聞き取ることもできない。
更には戦場に近くなれば近くなるほど謎の違和感は大きくなる。
「大先生、これ以上行くとバレてまう」
「ゾムは感じんのやろ？この違和感。もう少しだけ、もう少しだけ行かせてくれへんか？ここで引き返したら嫌な予感がするんや」
「だ、大先生がそこまで言うんやったら……。その代わり見つかったり危なかったりしたらはよ逃げてな」
「ありがとうゾム」
そうして慎重に進むと、シャオロンやシッマが戦っているだろう戦地が見える。
見れば、こちらが押され気味だった。シャオロンやコネシマを見ればいつもよりも動きが鈍い。あれは疲れからでは無いだろう。
そして、遠くには一人、建物に隠れるようにして青く光るペンダントを持った人物が立っている。
そして違和感の正体にたどり着く。
「ゾム。あれを壊さないと」
「どういうことや」
「これは普通の人には分からんわ。あれが違和感の正体であってこのノイズの答え。あれが空気中の魔素を乱しとんや」
あの青い宝石のペンダントを中心に魔素の乱れが大きくなっていく。自分は魔術を使えるようになってから魔術を使う際の魔素を流れを感じれるようになった。
それが常にあのペンダントから常に感じられるのだ。いや、そんな生易しいものではない。あれは暴走に近いものだ。
「人間の身体には少なからずとも魔力があんねん。乱れた魔素に触れてみんなの魔力も反応しとるせいで酔ってる状態に近いものになってしまうんや」
「確かに、体が重たくなってきたわ。大先生は大丈夫なんか？」
「多分、僕が大丈夫なのはこいつのおかげかもしれへんなぁ」
ブレスレットをゾムに見せる。それは、酔い止めのブレスレットだ。以前の物を改善させて、試そうと付けていたのを忘れていたものだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 847人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りと - 一気見させて戴きました…最終話で泣きそうになりましたね…いや、あれはもう泣いてた、うん。番外編の平和が沁みるわァ…色々あったし胸糞展開もあったけど幸せそうで良かった…うぅっ…。お疲れ様でした。素敵な作品に出会えて最っ高の気分です。 (5月5日 3時) (
レス) @page50 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 完結おめでとうございます！🎉ば番外編もとても面白かったです︎💕 (2022年11月9日 19時) (レス) @page50 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
まぐろさん(プロフ) - 唐揚げさん» コメント並びに祝いの言葉ありがとうございます。リクエストも少しお待たせする形となってしまいましたが、ぜひ楽しんでいただけると幸いです。 (2021年3月25日 12時) (レス) id: 1cb24ca7d0 (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてリクエストにお答えいただきありがとうございます。 (2021年3月24日 22時) (レス) id: 6975836a4f (このIDを非表示/違反報告)
まぐろさん(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます。完結祝の言葉もありがとうございます。番外編もよろしくおねがいしますm(_ _)m (2021年3月21日 1時) (レス) id: 1cb24ca7d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まぐろさん | 作成日時：2021年1月11日 3時
