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「現在我々軍は進軍中です。一部はもう限界です。そこは捨てて直ちに移動を」
我々国の城下町の路地裏を一人で走る。ペンダントへと息を切らしながらひたすら話しかける。
すると突如路地裏からコツコツと足音が響く。
必死に周りを見渡すも、そこに自分以外の姿はない。
いなかったはずだった。
死角からゆっくりと一人の男が現れる。自分と同じ我々国の軍服を着た男。どうにかこの場を脱するため、ひと芝居を打とうと決めてからは行動は速かった。
「た、助けてくれ！怪しい男がいて今追いかけている途中なんだ！体力もこの通り辛くて、情けないが変わってもらえないか」
軍でも自分がまさかα国の手の者だとは知るものは周りの反応からいないと思っていた。なのでこう言えば手伝ってくれるはずだと思っていた。
しかし、その判断はとてつもなく甘かった。
「そうか。じゃあ、捕まえさせてもらおう」
男はフードを深くかぶっているせいで表情は伺えず、言葉から上手く行ったと安堵している横を通り過ぎようとしたところで、突然お腹に蹴りを入れられ意識が落ちるのをどうにか耐える。
「……ｸﾊｯ………てめぇ…………」
「これで意識を落としたほうが幸せだったのに」
その言葉から明らかな敵意がこちらに向いていることに気づく。正体がいつの間にかバレていたようだった。
「クッソ。仕方ねぇ、もう逃げるしかないな」
そう言って、ナイフを取り出す。非常時のために隠し持っていた毒の塗ったナイフを男に切りつける。しかしそれはまるで、煙のように消えていく。
「それはハズレだよ。警戒して損した、それただの通信用のペンダントだね」
そう後ろから聞こえると、次は首に痛みが走り完全に意識を失った。
――――――――――――――
倒れた男から、ペンダントを奪い取る。
男は少し悩んだ様子を見せるが、ペンダントを握り魔道具を使用する。そのペンダントから応答は無いがそれでも男は使用し続ける。
やがてペンダントは道端に落ちている石のような灰色に変わっていく……途中に男は握るのをやめた。まだ完全に色を失っていない状態でそのペンダントを倒れた男の首にかけ元あった場所へと戻す。
そして取り出していたナイフを地面に投げ捨て勢いよく踏んで折る。
そして遠くで複数の足音が聞こえるとその場には倒れた男しかいなかった。まるでその場に彼しかいなかったように。
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りと - 一気見させて戴きました…最終話で泣きそうになりましたね…いや、あれはもう泣いてた、うん。番外編の平和が沁みるわァ…色々あったし胸糞展開もあったけど幸せそうで良かった…うぅっ…。お疲れ様でした。素敵な作品に出会えて最っ高の気分です。 (5月5日 3時) (
レス) @page50 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 完結おめでとうございます！🎉ば番外編もとても面白かったです︎💕 (2022年11月9日 19時) (レス) @page50 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
まぐろさん(プロフ) - 唐揚げさん» コメント並びに祝いの言葉ありがとうございます。リクエストも少しお待たせする形となってしまいましたが、ぜひ楽しんでいただけると幸いです。 (2021年3月25日 12時) (レス) id: 1cb24ca7d0 (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてリクエストにお答えいただきありがとうございます。 (2021年3月24日 22時) (レス) id: 6975836a4f (このIDを非表示/違反報告)
まぐろさん(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます。完結祝の言葉もありがとうございます。番外編もよろしくおねがいしますm(_ _)m (2021年3月21日 1時) (レス) id: 1cb24ca7d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぐろさん | 作成日時：2021年1月11日 3時
