【ヒプノシスマイク】大人びた幼馴染 2nd Album

♪ ページ10

「乱数、帝統……その流れで夢野さん、だとなんだか距離を感じますねぇ」

「距離？」

「ええ。余だけ仲間はずれのような、そんな風に思えます」

「おおっと」


初めて言われたなそんなこと。入間さんにも言われなかったぞ。
距離……なるほど。確かに名字呼びと名前呼びだと距離を感じる、というのも分からなくもない気がする。

でも、高校の時とか周りの女子で名字呼びだけど仲がめっちゃいい子達とかいたけどなぁ。それとこれとは話が別なんだろうか。

…………あと、夢野さんを下の名前で呼ぶってちょっとハードル高いんだけど。


「え、え、じゃあえっと……」


どうしたものか。困ってしまったな。下の名前で呼んだ方がいいのかな？
いやいやでも夢野さんだよ？ あの、夢野さん。
無理くない？ 無理ゲーじゃない？

アイドルの呼称とかじゃないんだよ？


「あー……名前、呼びの方がいいですか？」

「そうですねぇ、できればそちらの方が。一人だけ名字呼びだと、少し寂しく感じてしまうので」

「ひぇぇぇ……」


夢野さんが寂しそうな表情を浮かべて口元が引き攣る。
どうしようかな！！？
下の名前呼ぶってこんなにハードル高かったっけ！？ おっかしいなあ！

一人であわあわして視線をあっちへこっちへと移す。その原因である彼はどこ吹く風と言わんばかりにすまし顔を浮かべていて、そうしてしれっと言い放った。


「なんて、嘘ですけどね」

「は？」


一旦間を置いて脳内で言葉を反芻。理解した途端、また口元が引き攣った。


「紛らわしい嘘吐かないでもらえますか！？」


楽しそうにコロコロ笑う彼の顔は本当に綺麗だった。

18.5.コロコロ笑う→←♪

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