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いきなりそんなことを言い出した諏訪子様に思わず目を見開く。
「え?」
「えぇ、当然ですよ」
早苗さんも何故か頷いている。
え?なんで?
「だって、君は私たちの秘密を共有しただろう?
機密情報を漏洩されては君もこちらも困るだろ?
それなら同じ立場になる方が手っ取り早い」
諏訪子様の言葉になるほどとうなずく。
「んまぁ、今のを共通語に直すと、お前が心配だからこっちに来てくれってなるな」
「ちょっと神奈子、何言ってんの」
「まぁまぁそう照れるな」
「照れてない。目、見えてる?」
諏訪子様は多分怒って神奈子様を睨んでるんだろうけど、こちらから見たらむーっと顔を膨らませる可愛い女の子にしか見えない。
「……………………クスッ」
「ねぇ澪今笑ったでしょう祟るよ」
「わわわっ笑ってないですよ!?」
「諏訪子様に澪さんっ!」
そうして4人しかいない広い本堂は一気に賑やかになった。
「ん。ごめん早苗」
「なぁ、澪はこのまま1週間ここに監 禁だ」
「えっ、監 禁?」
「あぁ。まずはきちんと食べて体力を付けろ。
そして想子を全回復にさせておけ。
1週間あれば充分だろ?」
「はい、1週間あればぴったり」
私の言葉に早苗さんが微笑む。
「ここ、妖怪の山は自然がたくさんありますから運動がてら散策もいいかもしれませんね。
いいリラックスになるでしょうし」
「はいっ!」
…………私の心の中には、おねえちゃんが死んだ消失感で黒い大きな穴があった。
この世界に来てからの孤独感でその溝は深くなり、黒くぽっかりとした大きな深い穴ができていた。
それに、確かに暖かさが流れ込んでいくのを感じる。
そして、じんわりと冷えた心が溶かされたような気がした。
「はい!早苗さん、神奈子様、諏訪子様!」
私の決意の声は、広い広いこの夜空の黒に飲み込まれていった。
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颯貴 - わかんなかったらもっかい聞いてちょ (2020年12月16日 20時) (レス) id: b9ddb7cad4 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴 - すると、ruby:なんとか〜とか出てくるはず。それでおーけー。編集画面には表示されないけど、保存して読者として作品を見るとルビが振られてるよん。 (2020年12月16日 20時) (レス) id: b9ddb7cad4 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴 - テキストってとこに、ルビ(読み仮名)を振りたい漢字を入れて、その下だったかな?もう一つの欄にルビを書き込む。すると下にプチ再現が出るから、おkだったら決定なり挿入なりをたっぷ、 (2020年12月16日 19時) (レス) id: b9ddb7cad4 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴 - まず、編集画面行くじゃん?そこでさ、本編のすぐ上にいろんなアイコンが横にズラーッて並んでない?地球儀とか工具とか。その工具をたっち。そんで、下にスクロールしたら『ルビ振り』ってあるはずなの。 (2020年12月16日 19時) (レス) id: b9ddb7cad4 (このIDを非表示/違反報告)
颯貴 - あぁ、それは教えたるわ。次のコメントで長々解説すんね。 (2020年12月16日 19時) (レス) id: b9ddb7cad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:颯貴 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/MizuhasiSatuki/
作成日時:2020年11月29日 13時