56 噂 ページ8
これで名前が分かっている人にはお礼を言えたかな。
乱太郎くん、きり丸くん、しんべえくん、善法寺くん、新野先生、土井先生、山田先生には医務室休養中に伝えたし。
小松田さんと吉野先生、食堂のおばちゃん、山本先生には今日の午前に。
七松くんには今言った。
うん、全員だ。
あとは、顔は分かるけど名前が分からない人が2人。両方六年生。
顔が分かるし、探せば見つかるだろうけど。
(……名前聞いてみる？)
乱太郎くんたちに。
3人で談笑している姿を横目で見やる。
顔と名前が一致すれば捜索難易度は一気に下がる。
でも忍者ってその辺厳しそうな…、いや、今金吾くんの名前知れたわ、大丈夫かも。
尋ねようと口を開きかけたとき、
ドドドドド
再び、あの音が聞こえた。
私含め4人、ほぼ反射的に七松くんが去っていった方向に視線を向ける。
予想通り土煙が巻き上がっていた。
本日二度目の横滑りブレーキで、七松くんが私たちの前に止まる。
「蛍火さん！」
「は、はい」
「学園長先生がお呼びだそうだ！」
「………はい？」
※
「……で、何でお前たちまでいるんだ？」
「成り行きでーす！」
ニコニコしているは組の3人を左手に、胃の痛そうな土井先生・山田先生を右手に。
挟まれた私は苦笑いするしかない。
ここまでの流れをざっくりまとめると。
七松くんが他の体育委員の休息場所に戻る際、土井先生と遭遇。
土井先生は、学園長先生の命で私を探しているところで。
事情を知った七松くんが、さっき会ったばかりだからと代わりに私を呼びに来て。
で、私は話を聞いたその足で学園長先生のお部屋に向かい、今に至る。
「まあよい。ここでの話はどのみち皆に伝えるつもりじゃからの」
んー？ それは聞き捨てならない。
この先の言動には気を使おう。
今さら何を隠すんだって話だけど。
「ふむ、では」
私の向かいに座した学園長先生が、頭を下げた。
え、何ですか。
「此度のお主の働き、誠に感謝する」
今日はお礼に縁があるなあ、と一瞬現実逃避。
いや待って待って。
「そ、そんな大それた事は……、頭を上げてください」
私に感謝された時の乱太郎くんと、同じリアクション。
確かにこれ急にされると慌てるわ。
お礼を言ってる方が目上だと尚更。しかもご褒美もう貰ってるし。
そんな私をよそに、学園長先生はゆっくりと姿勢を戻した。
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kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者の67話どのようなお話なのか凄く楽しみです。水の術者主人公君の武器は見つかったのか気になります。 (7月1日 10時) (
レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 水の術者主人公君と火の術者ヒロインちゃんの合流楽しみです。次は2人のうちどちらが登場するのか楽しみです。 (7月1日 9時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 待ってました。水の術者主人公君とタソガレドキの押都長烈さんの心理戦楽しみです。続き楽しみです。 (7月1日 1時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 続き楽しみです。 (6月30日 16時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 凄く面白いですし展開が楽しみでドキドキしてます。作者さん体調には気をつけてください。 (2023年2月5日 23時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノート角 | 作成日時：2019年11月19日 15時
