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「氷哀さん、どうかした?」
不意に声を掛けられ、肩が揺れた。
「な、何にもない」
「そっか。話を戻すけど、なんで雨の日に死のうなんて思うの?」
私がいつも自◯行為をするのはいつも雨の日。
だから、いつもずぶ濡れになっている。
「・・・雨が好き・・・だからかな」
「えっそれだけ?もっとすごいことかと思った」
「好きな日に死ねるのも良いよ?気持ち良さそう」
「そーかなー」
私達の前を横切る人は、私達を二度見て去る。
まぁ物騒な話してるし。
もし私が赤の他人でも二度見しちゃうかも。
「あっもう俺帰らないと」
「嗚呼、今日も点検?」
「違う違う、医者が今日はなるべく安静にしろってうるさくてさー。ほんと参っちゃう。
氷哀さん、もうあんなことすんなよ!」
「うん、生きてる限りするよ」
「それ、ダメだからな。
じゃ明日」
彼が去って行くのを見送る。
空は、綺麗な青空が広がっていた。
一息つくと、私はカフェ・オ・レの缶をゴミ箱に捨てる。
ベンチから立ち上がると、ギギ・・・と音がなった。
・・・会話でわかるかもしれないが、
彼は病気だ。
とても重い。
今年、彼は死ぬ。
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作者名:悲哀 | 作成日時:2018年7月26日 16時