忍術学園 ページ11
で、ここが忍術学園ですか
はえーー、すっっごいいい
私、結構、こういうの好きよ?
私も忍者、なれますか
-なれんだろ
一人ツッコミほど虚しいものってないよね
『Aちゃん、さ、ここから』
善法寺さんの示す場所から門をくぐる
鉢は引っかかりませんでした。
風が変わったような気がする
年代があって、穏やかで、少し心が引き締まる、
優しい感じ
大切にされてきた場所なんだろな
そういうの好きよ
学園長先生、という方の元へ案内された
乱太郎くんは保健委員の業務があるから、と
保健室に向かった
あの時の乱太郎くんは
何か楽しいことを期待するような
子供らしい輝きを放つ目をしていた
善法寺さんが先に部屋へ入る
間もなく聞こえたのはしわがれた老人の声
『なるほどなるほど…。Aとやら、
入りなさい。』
はい、と心の中で返事して部屋に足を踏み入れる
この人が学園長先生……。只者じゃなさそう
学園長先生は私を一目見るなり、
ほお…と愉快そうな顔をして笑みを浮かべる
『ヘムッ!?』
あれ、今のは犬…?
『本当に鉢をかぶっているんじゃな!!
まあ座りなさい』
『わしは忍術学園の学園長、大川平次渦正じゃ。
忍術学園については善法寺からきいているな。』
はい。すごく楽しそうな場所ですね
…忍者とか!ばりカッコいい!!
『して、お主。なぜそんなにでっかい鉢をかぶっているんじゃ?』
「…」
『知り合いにつけられて取れないみたいで。
僕も取ろうとしたのですが取れませんでした。』
私が黙っていたため
善法寺さんがフォローを入れる
『そうか…。…面白い!!今度、誰が鉢を取れるか
コンテストをしてみるのもいいのお!!』
面白いって…。コンテスト…。
見た目は老人だが、実は誰よりも
茶目っ気にあふれる人なのかな
『それから…』
善法寺さんが学園長先生のそばにより、
何かを耳元で囁く
すると学園長先生は顔の皺を目一杯伸ばしてから
私に対して慈悲深い目を向けた
『…何!…Aよ、今まで辛かったであろう。
だからか、心を閉ざしてわしに口を
きいてくれないんじゃな…
安心するがいい。
今からお主を忍術学園の用務員として
正式採用する!!!』
呆気に取られる。
もしかして、また勘違いされてる!?
ま、まあでもお陰で住める場所できたから
万事オッケー??
そんな疑いもせずあっさり採用しちゃっていいの?
善法寺さんが、良かったねと笑顔を向ける
良いのだろうか…。良いのか。…え、いいの?
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最近初めてコーラ飲んだ - パンダ丸さん、コメントありがとうございます!私もこの話が大好きです!! (2022年8月21日 2時) (レス) @page10 id: eeb84728ee (このIDを非表示/違反報告)
パンダ丸(プロフ) - この昔話めっちゃ好きなんです!まさか忍たまで見られるとは…!更新楽しみにしてます!! (2022年8月17日 12時) (レス) @page8 id: aa6cd4977a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:最近初めてコーラ飲んだ | 作成日時:2022年8月14日 5時