第四十八話 言霊様 ページ11
人を自転車呼ばわりするなんて失礼ではないか。
仮令母親でも、許さないぞ。
むっと頬が少しむくれさせる。それに気付いた母さんはクスッと微笑う。
その後に指をパチンと鳴らした。
背後でドサッという音が聞こえ、地に伏してる鶴に駆け寄った。
「鶴！」
「……っはは、こりゃ驚いた。弥勒の母君は陰陽師だったか。」
陰陽師、平安時代で妖を祓っていた日本の
代表的な人物は、安倍晴明や蘆屋道満だ。
そんな母が晴明や道満と同じ、陰陽師だと？
だが、鶴は付喪神。陰陽師は、下手をすれば神殺しさえも可能な存在だ。
言霊ではなく、ただの呪縛術だけで封じ込める術もあるなら納得いく。
現に母が紡いだのは言の葉は言の葉でも違うものだ。
「うちの家系はね、ある神様の御使いだったから。ただ、私はその御使いの先祖返りって言われてて、それが原因なのかなぁ〜？ 私が産んだ子みーんな異能者っていうかなんて言うか、不思議な力を受け継いでるのよねぇ。」
「何それ初耳なんだけど」
「言ってないもの。それとホンットに言ってないことあるのよねぇ、特にAに」
「これ以上私の頭を刺激するな
「字面あってないの丸わかりね。それでぶっちゃけるとAが一番色濃く受け継いでんのよねぇ、うちの守り神様ほんと怖い」
私の脳にダイレクトダメージした。
語彙力が着々と消えていくのは何故だろうか。
怖いな、全く。
「はーい御茶会おしまーい。皆さんどうも御足労ありがとうございまーす、かいさーん。」
そしていつもの日常(疾走感溢れる日々)が訪れる。
「帰る前に一つ聞きたい。」
「何かしら、真っ白お化けさん」
「その神の名は？」
「────〝言霊様〟よ。」
「……成程な。」
「真っ白な刀剣といえば五条刀派の転勤刀しか知らないわ。」
「君もか！ 俺は好きで転勤族になってる訳じゃあないぞ！」
「あら何この子、からかいがいがあるわ。」
「子供扱いはどちらかと言うと俺がしたいんだが。」
鶴と母が話してる間、私は考えていた。
頭がショートしてもおかしくない状況の中。
────〝時の政府〟とは、何？
＿＿＿＿＿
呆気ない終わり方ですみません、そして長らく更新せずに申し訳ないです。
この作者は一度ハマったら飽きるまでやめぬバカで文ストにハマって勢い余って作っちゃった文ストギャグ。
取り敢えず見放さなかった方々、本当に有難うございます。更新頑張ります
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