刀剣男士に誘拐されました。

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「おかしな人だね」

おかしいか…
今の私にはぴったりの言葉かも

「君が攫われた理由も
なんとなくわかる気がしたよ」

『それは是非とも教えて頂きたいです』

未だに、攫われた理由が
霊力だけで片付けられているんだよね

「それはダメだよ」

頼んだものの断られてしまった

けち…隠す必要ないじゃん


『そういえば、その怪我…』

「あぁ…」

顔を逸らされる

「資材ってありましたっけ？」

「…鍛刀部屋に残っていた気が」

やはり元は刀だから
刀なりの治し方なのだろうか？

『その資材で治るんですか？』

「時間はかかりますけどね」

「それに、霊力も必要だな」

治せるならやってみようか

見ているだけで痛々しいもんね

『燭台切さん、行きましょう』

茶漬けの恩を返させてもらおう

「いや…でもっ」

『鯰尾さん、骨喰さん、
案内お願いいたします』

「了解した」

「任せてください！」

私達は台所を後にし
資材のある場所へ向かった


「資材は鍛刀部屋にあるんですけど、
治すのは手入れ部屋っていうところで
やるんですよ」

なんだそれ、面倒くさいな
手入れ部屋にも…資材置いといてよ


「そこを左だ」

骨喰さんに言われた通りに
左へ曲がる

『あ、ここか』

曲がるとすぐ
鍛刀と書かれた部屋があった

「俺と骨喰で資材を取ってきます。
燭台切さんと貴方は、
先に手入れ部屋に行っててください！」

『わかりました』

私と燭台切さんは
その隣の手入れ部屋へ入る

『失礼しま…ゴホッゴホ』

暫く使われていなかったのか
扉を開けた瞬間埃が舞い、
気管に入ってしまった

『まずは掃除しないといけませんね…』

汚い場所で寝かせることなんて出来ない

お風呂掃除の時のあの感覚を思い出す

私は、手に力を込め
集中した



『ふぅ…』

なんとか、部屋は綺麗になり
手入れが出来る状態になった


「持ってきましたー！」

勢いよく扉が開かれる

『ありがとうございます！』

鯰尾さんから資材を受け取る


重いな…結構




しかし、手入れといっても
どうやるのだろうか

私は、受け取った資材を見つめた

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