episode90「時を超えるメイド」 ページ7
咲夜side
歌苗「こっちです!この先でお野菜とお肉の特売が!」
咲夜「了解です!」
館の大家と名乗った少女、歌苗さんの後を追って通りの特売まで走る私達、
歌苗さんが言うには今日の特売日は五時二十分に終わるそうなので…
これはもしかしたら“あれ"を使う必要がありますね…
タッタッタッ……
歌苗「あんなに人が…急がないと!」
目の前には特売品を覆い尽くすほど漁っている人集りが…
咲夜「…歌苗さん、まず何を取ればよろしいのですか?」
歌苗「え? えぇと…豚肉と牛肉のパック五つと…鶏肉2パック…お野菜はキャベツと白菜で…あっあと!トマトとピーマンも…」
咲夜「…分かりました、それだけですね?」
歌苗「えぇ…」
咲夜「では…“時よ止まれ"」
と言った後、私は自分の懐中時計で時を止める、するとさっきまでの景色が灰色に変わり、人や動いていた機械も銅像のように動かなくなった、
咲夜「カゴを取ってっと…豚肉に…牛肉、鶏肉にキャベツに白菜、トマト、ピーマンっと…よし、数も鮮度も完璧ね」
やる事が終われば後は簡単、動かない人混みを避け、さっきの位置に戻る、そして再び、懐中時計を押すと景色も人も何事も無かったように動き出す、
咲夜「ふぅ…終わりましたよ、歌苗さん」
歌苗「え?…えぇえ!?今のどうやったんですか!?」
突然の事に驚く歌苗さん、当たり前よねいつの間にか自分が立っていた時に私が一瞬で買う物を取ってきたもの、
咲夜「ふふ、こう見えて私、特売の日は結構得意なんですよね、まだありますよね?早く行きましょうか」
歌苗「あぁ…はい」
〜〜
その後、私達は順調に買い物を済ませ、十二人分の食材を揃えました、その後の帰り道で…
咲夜「よっと…やっぱり十人以上いると重いですね…少し持ちましょうか?」
歌苗「いえいえ! 私より咲夜さんが多く持ってますので無理しないでください!」
咲夜「…“時よ、止まれ"」
再び、そう告げると景色が灰色に変わる、歌苗さんはもちろん今まで動いていた生物は全て動かなくなる、
咲夜「少しは雑ですが…早く帰りましょうか…よっと!」
そう言って私は荷物を持ったままの歌苗さんの腰をを掴んで音羽館への道を走っていく、幸いな事にこの時を止めた空間では全てのものの重さが小さいので私はレジ袋を持った歌苗さんを楽々に運べた、
咲夜「着けた…あとは歌苗さんを立たせてっと」
そして私は再び時を動かした、
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有 - 更新待っています!たのしみにします!頑張ってください! (2022年12月3日 22時) (レス) @page8 id: 248214e325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Toukura | 作成日時:2022年9月11日 0時