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25話《早朝の小さな演奏会弐》【京弥】 ページ25
ヴァイオリンの晴れやかに澄んだ音が響く。
俺が大学時代に培ってきた、自分らしい音色が。
───と、その時。
清々しい気分で一曲弾き終わった瞬間、聞き慣れた声が耳に入った。
「おはよう、大将。相変わらず早起きだなっ！」
「よ、お前も早いな厚。…あ、俺が原因か？」
目に入ったのは厚藤四郎の姿。
俺が連れて来た近侍だ。
人懐こい彼の笑顔につられて頬を緩めた途端、ハッと気付く。
もしかして、楽器の音が五月蝿かったから目が覚めたんじゃ…？
そんな俺の心配を他所に、厚はぶんぶんと首を振った。
「いや、違う違う！大将はいつも朝早くに楽器演奏するだろ？他の奴が来る前に一番乗りしたくてさ。」
「一番乗り、……っはは、そうか！」
嬉しくなって思わず我が近侍の頭を乱暴に撫でてしまう。
彼はいつも自分の欲しい言葉をくれるのだ。
「じゃ、期待に応えて後数曲弾くか。お前の主の格好良い姿、ちゃーんと見てろよ？」
「おう、任せとけ！」
びしっと厚に指差して宣戦布告、…なんて。
勢いに任せて、俺は再びヴァイオリンを奏で始めた。
26話《目覚め》【尚】→←24話《早朝の小さな演奏会》【京弥】
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風鈴(プロフ) - 霧月さん» はい、構いません！空いてる日は明日ですが大丈夫ですか？ (2017年1月2日 0時) (
レス) id: 4377e4976a (このIDを非表示/違反報告)
霧月 - ごめんなさい。諸事情により更新出来ませんでした。ので空いてる日に更新させて頂いても良いですか？ (2017年1月2日 0時) (レス) id: 8bfb8600b1 (このIDを非表示/違反報告)
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