◇知らなくていいコト_1 ページ30
ar.side
大「ん〜………」
夜更かししたせいで削られた睡眠時間。
ゲームを片手に腕を上げっぱなし………変な体勢で寝落ちしたらしく身体が痛んで目が覚めた。
___バタッ、!バンッ………!
…………な、なんだ?部屋の外が騒がしいぞ……?
気になって起き上がるも………あ、いててて……なんて声に出るようになったら俺も歳か?現役高校生なんだけどな。
廊下に出ればやっぱり。
涼介の部屋の扉が開いている。
大「どうし………あれ、いない」
もぬけの殻じゃねーか。
しかも、ベッドは乱れて掛け布団は床に落ちている…………え、まさか誘拐!?
寝惚けていると有り得ないことを考え付くもんだ。
大変だ!と慧と侑李の寝ている部屋の扉をノックもせず開けた。すると……
慧「あ、大ちゃんおはよ〜」
涼「…いっちゃだめっ…」
慧「慧くんは何処にも行かないよ?」
大「………は?」
俺、ここに何しに来たんだっけ?
涼介が…………って、いるし。慧と侑李が寝ているベッドによじ登って慧にベッタリくっついてるし………どうなってんの?
侑「あのね、さっきね、りょおすけがきたの……ふぁぁ」
大「侑李も起こされちゃったのか」
慧「あははっ、くすぐったいよ涼ちゃん」
…………非常事態だ。
慧も気付いているだろう。
大「ちょっとごめんな」
涼「んぅっ、なぁに……」
大「こりゃ熱あるな」
慧「そうなんだよね〜。でもこの状態では計れなくて……」
部屋が暗くてよく見えていなかったけど、額に触れると熱くて頬は桃のようなピンク色。
高熱とまではいかないが、今の状態を見ていると時間の問題だろう。
早いとこ部屋へ戻して寝かせないとな。
大「涼介、部屋に……っ」
………ん!?こんな細っこい腕の何処にそんな力があるんだか………剥がそうとしてもびくともしないぞ?
慧「今日は学校をお休みしてお部屋で寝ていようね?」
涼「…ゃっ」
大「や、じゃないぞ。お前熱あるんだから」
涼「…いじわる…っ…」
大「な、泣くなよっ!?」
慧「どうしちゃったのかな…?」
俺らが止めても“学校に行く!”と強行突破しようとする涼介もなかなか大変だが、ぐずぐずな涼介はもっと大変…………というか困るんだ。
涼「……けいくんと一緒がいい……」
慧「っっっ、はぁぁぁ……!」
涼「だめなの……?迷惑……?」
慧「迷惑だなんて思うわけないじゃない!いいよ?ずっと一緒にいようね」
ほらな、慧が骨抜きにされた。
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夢莉(プロフ) - kurumiさん» kurumiさん、ありがとうございます…! (2022年9月21日 0時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
侑果(プロフ) - 更新お願いします (2022年8月20日 0時) (レス) id: 353b74dee7 (このIDを非表示/違反報告)
kurumi - これからも頑張ってください!! (2022年8月18日 11時) (レス) id: a7797ca1bd (このIDを非表示/違反報告)
kurumi - おもしろいです!! (2022年8月18日 11時) (レス) @page21 id: a7797ca1bd (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - めいめいさん» めいめいさん。ありがとうございます…!これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^^) (2022年7月12日 19時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
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