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末っ子とパパ_3 ページ3






涼「こんにちはっ」

八「おかえり、涼介くん。これお父さんに渡してもらえるかな」

涼「何ですか……?」


携帯を片手に会話を聞きながら玄関を開けると、駅で一度別れた八乙女さんと学校帰りの涼介。

……涼介はいいんだけど、八乙女さんがここにいるのは何故?


慧「どうしたのっ?」

八「お見舞い。お大事に」


渡された袋の中にはゼリーやスポーツドリンク等、看病に必要なものが一式揃っていた。

わざわざこれを届けに来てくれたの……?


慧「本当にありがとうっ、今度絶対にお返しします」

光「あれは冗談だから気にすんな」

涼「え、お見舞い……?慧くん、何処か悪いの?」


あ、涼介は何も知らないんだったね。俺じゃなくて、侑李がね……………


「…ぇっ、……ぅ…」

慧「っ!」


説明していると家の中から細く弱い泣き声がして。


慧「ごめんっ!」


謝りながら既に身体は寝室へ向かっていた。


侑「ふぇっ……けぇっ…く………」

慧「一人で寂しかったね」


駆け寄った俺を視界に捉えた侑李は、“もう離れないで”と言わんばかりに両手を伸ばす。

赤ちゃんのように小さな手には似合わない強い力で掴まれてよろけそうになった。


涼「侑李…?」

慧「あっ、涼ちゃんは部屋に入らないで!」

涼「えっ……」


侑李から手が離せなかった俺はつい涼介に強く言ってしまって。

ショックを受けたような表情に罪悪感が湧く。


………先生からも涼介とは極力接触させないように言われたんだ……

誰かが貰ってきた風邪は必ず涼介に移る。そして重症化する。


弟を心配しているだけだよね。

側で励ましてあげたいよね。


………気持ちは分かるけど、堪えてもらうしかない。


廊下に立っている涼介に俺は、


慧「……そこの扉を閉めて」


と、言った。



___



慧「……今何時だろう?」


暫くして侑李を寝かしつけた俺はそっと下の階へと降りる。

スーツのままだし着替えなきゃ。……の前に片付けをしないと、って。


八「おつかれ」

慧「光、待っててくれたの?もしかして、片付けまでしてくれた……?」


畳んで置いてあった洋服に急いでいた俺は躓いて、ぐちゃっとしていたはずなのに綺麗になっているリビング。

光だって暇じゃないのに何から何まで申し訳ない……。


八「さっき話したんだけど、今日は大ちゃんと涼介くん、うちに来たらどうかな」

慧「え?」

八「今晩は侑李くんから手が離せないだろ?」

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夢莉(プロフ) - kurumiさん» kurumiさん、ありがとうございます…! (2022年9月21日 0時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
侑果(プロフ) - 更新お願いします (2022年8月20日 0時) (レス) id: 353b74dee7 (このIDを非表示/違反報告)
kurumi - これからも頑張ってください!! (2022年8月18日 11時) (レス) id: a7797ca1bd (このIDを非表示/違反報告)
kurumi - おもしろいです!! (2022年8月18日 11時) (レス) @page21 id: a7797ca1bd (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(プロフ) - めいめいさん» めいめいさん。ありがとうございます…!これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^^) (2022年7月12日 19時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢莉 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2022年5月9日 18時

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