誰も言えない＿5 ページ24
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大「着替えてくるわ」
慧「涼ちゃんも呼んできて〜」
仕事は疲れたから休憩。と、なんだかんだで3人がかりのカレーが完成。
あれから一度も降りてこなかったけど、涼介寝てんのかな？夜眠れなくなるぞ。
扉をノックしても返事がなかったから、部屋に入ると真っ暗。
電気をつけても、本人が何処にもいない。
こんな時間に出掛けたのか？……いや、それはおかしい。
大「涼介がいない」
慧「え？」
大「部屋にいないんだよ。物音しなかったよな…？」
慧「と、思うけど………」
玄関には涼介の靴があって、外には行っていないっぽい。
それじゃ、何処へ…？トイレもお風呂も無人。
他の部屋も探して、見つけたのは…………俺の部屋だった。
大「涼介っ…！」
涼「んん゛、っ………ぅう゛……」
慧「大ちゃん、揺らさないで。吐きそう」
大「袋っ」
倒れた状態のまま吐き気を催している涼介の身体を横向きにして背中を擦るが、上手く吐き出せないようで何度もえずく。
慧「涼ちゃん、口の中ごめんね」
慧が指を突っ込んで喉の奥を刺激すると、涼介は痙攣しながら顔を強張らせた。
涼「っっ……う゛…ｹﾞﾎｯ……はぁはぁっ、…ぅ゛っ……」
＿＿＿
大「大丈夫か……？」
涼「…………ん………ん………」
さっきから目を開けていなかった涼介。
落ち着いてからも意識が安定していなくて、うっすらと開いた瞳は熱に浮かされている。
気付いてやれなかっただけで、体調悪かったんだな………だから部屋を間違えて、ここで倒れていたんだ。
慧「涼ちゃん、聞こえるかな？お部屋に戻って、お着替えするよ……？」
涼「……………」
大「俺が運ぶ」
ぐったりして一人では座っていることもままならない状態の涼介を着替えさせ、ベッドに下ろして寝かせると近くに袋を常備する。
侑「……りょおすけ？」
涼「………ぁ………ん……」
目玉をキョロキョロさせ、口をモゴモゴと動かす。
中途半端な意識が、削られた体力を回復させてくれないらしい。
慧「電気消そっか。ここは慧くんに任せて、2人は下行って」
大「……頼んだ」
侑「ゆーり、りょおすけといたい」
大「疲れてるから、休ませてやろう？」
侑「………ぅん」
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