ごめんね、先生_5 ページ12
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「中島こっち!」
半分くらいがやられていって。
……裕翔のお陰で無傷の俺が申し訳ない……
もっと試合に集中したいだろうし……わざとボールに当たろうと背中から出ると、後ろに目がついているのか………阻止される。
話しかけられるような場面じゃない今、俺はどうしたらいいのだろう………
中「っ、やま!」
涼「?…ぇ、」
裕翔の声と共に一斉に視線が集まった。
俺の手の中に……一度も触れられなかったボールが回ってきたから。
………いいの?
涼「裕翔……」
中「うん」
涼「うんっ………」
えいっ!
………力一杯投げた。
けど、ボールはひょろひょろで。
一旦止まった空気はすぐに動き出したけど、裕翔がくれたグーサインだけで俺は十分だったよ。
___ピーーーーッ!
涼「……ごめんね」
中「どうして謝るの?勝ったんだよ」
第一試合、俺はコートに最後まで残っちゃってただの足枷でしかなかったけど………うちのクラスは見事勝利した。
中「やまのボール、相手もすごく構えてきてたよ。何より俺はやまと一緒で楽しかった」
涼「…嘘だ」
中「俺が嘘を吐くの苦手なの、やまはよく知ってるでしょ?やまは楽しくなかった?」
試合の最中は申し訳ない気持ちでいっぱいで。
ハムスターと猫が競争してるくらいのレベル違い。
でも、終わってみると………いい思い出に……してもいいかな…?
涼「……すごく緊張したっ」
中「かわいいっ!」
涼「っ痛い痛い痛いっ!急に抱き付くなっ」
中「次の試合はどうする?」
涼「見学しとく」
中「えぇー!…でも、仕方無いよね……ゆっくり休んでて」
涼「うん、頑張ってね。……………はぁ……っ…」
クラスメイトと合流する裕翔を見送り、息つく暇もなく次の試合の直前。
………………バタンッ。
体育館が静まり返るような大きな音が響いた。
「君、大丈夫か!?」
それが床に叩きつけられた自分の体だと認識したのは、回りに人が集まり声をかけられているのに気付いたとき。
涼「ぅ……は、ぃ……だいじょ、っ…ぶ……………」
中「ちょっとすみませんっ、やま…!」
……緊張から解かれてホッとしたら、ずっとドキドキうるさかった胸が苦しくなって気が遠くなっていくのを感じた。
迷惑にならないように保健室へ避難しようとしたけど、間に合わなかったみたい…………………
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夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - 苺さん» 返信遅くなり申し訳ありません…!ありがとうございます!本日更新させていただきましたので読んでいただけたら嬉しいです…! (2020年9月10日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - ゆーさん» 返信遅くなり申し訳ありません…!待っててくださったのですか(照)←ありがとうございます!頑張ります! (2020年9月10日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - 鍋部さん» 返信遅くなり申し訳ありません…!こちらこそそう言っていただけてとても嬉しいです! (2020年9月10日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - 続きが気になります!更新楽しみにしてるので頑張ってください!! (2020年8月11日 21時) (レス) id: 5bca04a89d (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 更新待ってました!!!すごく嬉しいです。頑張ってください! (2020年8月9日 22時) (レス) id: cb796110be (このIDを非表示/違反報告)
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