【稲荷崎】部員がバレー部目当てだった件。【ハイキュー】

漫画みたいなたんこぶ。 ページ14

次の日、昨日よりかはマシになった後頭部をさすり｢氷すご｣なんて声を漏らしてしまう。
今日は父親は出張でいなく、母親はまだ寝ているようだった。
机に置いてある小銭を受け取りそそくさと家を出る。
弁当がない日は大抵駅チカのコンビニでパンか何かを買う。
最早弁当がある方が珍しいってモンだ。









｢おはようございます〜｣

先に来ていた先輩に挨拶をしてからカバンを置くと｢なんや、今日は全然やな｣と笑われ、なんのことですか、と聞きたくなるがすぐに把握した。


｢昨日は…その、すみません。｣
｢ええよええよ！逆に珍しいっていうか。何があったのかは聞かんけど大丈夫そうやね｣
｢…はい！｣




ふんわりと私に笑みを浮かべたあと、そろそろ始まるからバッシュ履き？と告げてコートへ戻った。









つくづく思うが……やっぱりいい先輩持ったわ…。









｢外周〜!!｣
｢｢｢はい！｣｣｣







あれからいくつかメニューをやった後、学校周りを何周か走る方に移った。


｢なぁなぁ！バレー部も外周するんやって！｣
｢ほんま？！ラッキー！｣


そんな話し声を耳にして、思わずため息をついてしまう。もちろんバレない程度に。




…








タッタッタッとリズムよく音を鳴らす足元と、心拍が早くなる心臓に｢あとちょっとや、あとちょっと｣と慰めるように言い聞かせる。
外周は各自で走るからみんな思い思いのペースで走る。
ふと視界に入るのは私よりもっと先の方をはしっている男子バレー部の姿。
女バスとは違い、まとまって走っているようだ。速度は速いけど。






…そんで、そのちょっと横を走る……いや、話しかけている女バスとも言いたくない同級生を見つけため息をまたひとつついた。

キャラじゃない。→←大丈夫じゃない時ほど大丈夫って言う原理なんなん。

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