ば(れー)かっぷる日常録【赤葦京治】

・ ページ42

赤葦side


2日目は朝からバス移動。

函館に着いた俺たちは、クラス全員でかの有名な五稜郭へ行って、班行動では元気な女子2人に引っ張られ函館グルメ巡り。

赤レンガ倉庫でちゃっかりインスタ用の写真を撮るあたり、ガサツな金目も一応女子なんだなって思った(と、正直に口にした伊丹は鳩尾にブローを食らっていたから絶対に俺は言わない)。




｢赤葦もさぁ、インスタ入れれば良いのに｣

｢面倒くさい。｣

｢あー、そう言えばAちゃん最近始めたよね｣

｢えっ｣

｢ふふん！女バレの先輩と一緒に私が布教したからね！｣

｢ふーん…｣

さっきまで全然興味が無かったのにAの名前が出た途端に気になり始める。
…俺も木兎さんに負けず劣らず単純なのかもしれない。





｢…何ニヤニヤしてんの｣

｢ええ？いやぁ、アツアツだなぁと思って｣

｢Aちゃんのことになると結構分かりやすいんだね、赤葦くん｣

｢そりゃ大いに溺愛してるもんな〜！良かったな、今晩会えるんだろー？｣

変に言い訳すると更に火がつくやつらなので、ここはスルー。ひたすら耐えるしかない。



結果的に班行動が終わるまで、悪ノリした3人に散々いじられた。









”今頃Aも分かりやすくそわそわしてるんじゃない？”

”うわぁ、バカップル〜”

”…あ、金目。あそこの、前に言ってたソフトクリーム屋さんじゃない？”

”まじ！？えっ、行こう！？”

展望台→←修学旅行

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す