検索窓
今日:8 hit、昨日:6 hit、合計:227,760 hit

部活後、帰り道 ページ12

結局最終下校時間のぎりぎりまで3対3をしていたので、下校の道では皆結構疲れていた。

……2人を除いて。


「ぐぁぁー!!さくに結構決められちまったの、まじで悔しい!!!!」

『赤葦あそこでツーとかダメ!!完全に意識それてた、うぁぁぁ』




「元気だね、光太郎とA…」

「本当、何処から湧いてきてるんですかね、あの体力…」

碧波さんと話しながら前を歩く2人を見る。
いや、なんで元気なんだ。試合中1番騒いでたはずなのに。

「あの、赤葦先輩…」

後ろから控えめに声がかかる。振り返ると、何か思い詰めたような顔をした志摩さん。
その重々しい雰囲気に、木兎兄妹を除く3人の視線が集まる。

「えっと、どうしたの?」

探り探り尋ねた。何か深刻なことなのだろうか。
自己紹介の時のあの様子にも関係がある事かもしれない。

数度、躊躇うように口を開いては閉じ…を繰り返し、意を決した用に口を開いて
紡がれた言葉に、俺は固まった。

「…赤葦先輩、A先輩と付き合ってるって、ほんとですか…」

後に行くに連れて小さくなる語尾。

「あ、うん。本当だけど…」

えっと…?

疑問符を浮かべる俺の周りで、金目と碧波さんは「あー、なるほど…」と、何か腑に落ちた顔をしている。

「そ、ですか…」

目に見えて落ち込んだ志麻さん。
直後、「あ、私ここなので。」と、高そうなマンションの入口へと歩を進める。

『ばいばい!』

「じゃーな!」

「お疲れ」

「おやすみ!」

俺も流れで手を振るが、やはり先程のことが気になっていた。


コンビニのある交差点まで来た時、歩行者用信号が点滅し始める。
先へ先へと歩いていた木兎兄妹は渡り切ったが、
俺と碧波さん、そして金目は赤信号で止められた。

あちらで「遅いぞー!」とブーイングする木兎さん。
だが、俺にとっては好都合。


「あの、碧波さん」

さっきのって一体、と聞こうとしたところで「あ、さっきの質問のこと?」と碧波さんに先を読まれた。

「はい。俺とAが付き合ってることで、何か不都合でもあったのかなぁと…」

「んーまあ、杏莉にとっては複雑かもねぇ」

更に疑問符を浮かべる俺に、碧波さんが笑いながら言った。

それは俺の予想斜め上を行く回答。





「杏莉、結構さばさばしてるように見えるけど中学の時からすごくAにベッタリなんだよね〜」









”え!?全然そんな風に見えなかったです…寧ろ自立してるな、と”

”Aはあんま気にしてないんだけどね”

・→←部活後、自主練



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (93 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
320人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 赤葦京治   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます!本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます! (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:とみーさん | 作成日時:2019年8月20日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。