【H×H】クロロに愛されるだけ【短編集】 (ページ27)

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恋のパラメーターページ27

私はジャポンの高校に通っているただの学生。名前はA。

平々凡々な人生を歩んでいるが、一つだけ人とは違うことがある。

それは、パラメーターが見えること。

パラメーターでは、レベル、戦闘力、技、私への好感度が表示される。

例えば。

「おはよー!A!」
『はよー』

毎朝一緒に登校している程仲がいいこの友達。

パラメーターをちらりと見た。

丸井友香
レベル 20
戦闘力 300
技無し
好感度 88%

レベルはみんなこれくらい。
戦闘力も普通だ。てか戦闘力って何??
技もなし。技って何??
好感度は100%中だと思うので、結構高い。

戦闘力と技の表示いる?

「今日テストだよね」
『あー、数学の小テストね』

だるー!と2人で喋りながら歩く。

「あっイケメンがいる」

こそっと耳打ちする友だちの目線の先をたどる。

『!?』

思わず顔を青ざめた。

イケメン。確かにイケメンだ。
それはいい。
だがちょっと待て。

初めて見たこんなパラメーター。

クロロ=ルシルフル
レベル 966
戦闘力 19300
技盗賊の極意
好感度 100%(+500)

こわっえっこわ!!
レベルえげつな!?戦闘力って何!?
技持ってるのなんで!?盗賊ってなに!?

一番怖いのは好感度100%でしかも+500されてるとこ!!
初対面ですよね!?
いやまだ対面してないね!?

「A?どしたの」
『ちょ、今日日直だったかもさっさと行こ』

理由をつけて急がせた。

放課後。
朝から気になっていたクロロという人。
帰りに会いたいような会いたくないような。(会いたいのは好奇心)

「あ、A。またイケメンいる」
『え?』

前を向けば、またあの人。
でも、朝とは違って、

『な、なんか近づいてくるんですけど...』
「Aに惚れたんじゃない?」
『なわけ』

やめろ。あの好感度見ると何も言えない。

「お嬢さん方、ちょっといいかな?」
「きゃー!声もイケボだ!」

話しかけてきた。

やめて...パラメーター見るだけで吐きそうになるから...

「実は、ジャポンには昨日初めて来たんだけど、どうにも道に迷ってしまって」
「あぁ、ならA教えてあげたら?」

やめ...(絶命)
そんな人と2人きりとか死んじゃうから

『友香は?』
「私彼氏と予定あるんで。じゃ!」
『待て』

離れようとする友香の腕を引っ張る。

『私が初対面の人と話できるほど陽キャだとでも?』
「Aならいけるって信じてるぜ」

グッと親指を立てた。
そういうノリ今いらないいいいい!!
虚しくも友香は消えていった。