壊せばいい ページ36
私は磯貝君から逃げて、お父さんの家に来ていた。
メールの文面からして、相当機嫌が悪い。
さっさと行って、さっさと帰らなきゃ……
「……来たよ」
会いたくない。顔も合わせたくない。
あんな事した人を、父親だなんて思いたくない。
「さっさと入れよ！」
「お、お金だけ渡しに来たの！ それだけだし……」
「それだけじゃねぇだろ」
怖い、怖い、怖い……
泣くな、私。
そう言い聞かせて私は家に上がった。
「俺は今イライラしてんだよ。お前の母親が他の男連れて歩いてた所を見たからなぁ！」
「知らないよ！ 八つ当たりしないでよ……！
それに、他の男と歩く方が、お母さんがお父さんと歩くよりよっぽどマシよ！」
私は我慢できず、言いたい事を全部言った。
でもそれは、お父さんを余計怒らせることになった。
「……お前、今日ここに来た事は黙ってろ。今からお前の動画撮ってやるからよ」
「ちょ、何して……！ 痛っ！」
私は、お父さんに勢いよく押し倒された。
──なに、これ。何されるの？ 怖いよ……。
押された肩が痛む。
服の中にスルッと手が入って来て、私の体を貪るように触る。
それが、吐き気がする程気持ち悪い。
「やだ……やだ……！！」
今度こそ、本当の意味で汚れてしまう。
そんな事したら、磯貝君にも皆にも合わせる顔が無くなる。
「痛い……！」
私が痛みに悶えていたその時、窓の割れる音がした。
そして、窓の外には
「A！！」
この光景を一番見て欲しくない相手がいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩帆(プロフ) - 凄く素晴らしい作品！なんで順位ついてないの･･･？ (2021年7月13日 17時) (
レス) id: 46695abdda (このIDを非表示/違反報告)
コノハナサクヤ(プロフ) - 美桜さん» ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2019年1月27日 23時) (レス) id: d9d1b0d776 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - おおおおおもしいです！更新頑張ってください！ (2019年1月27日 20時) (レス) id: d73a6f0aa2 (このIDを非表示/違反報告)
コノハナサクヤ(プロフ) - 白木里沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年1月25日 23時) (レス) id: d9d1b0d776 (このIDを非表示/違反報告)
白木里沙(プロフ) - んほんほんほほ（なんやこいつ） 新作ですね!!! いやー、一気に見てしまいます…！ 面白くて…続きが気になりすぎます…！ 更新、がんばってくだせぇ!!兄貴ィ!! (2019年1月24日 21時) (レス) id: 69bdcdfefa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コノハナサクヤ | 作成日時：2019年1月15日 23時
