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泣いたまま外に出れば、待っていた圭介がぎょっとした顔をする。
「は、おま、なんで泣いてんだよ！」
『うぅ…圭介…、』
「バカ！ここで泣くんじゃねえ！」
外にも関わらず号泣する私を引き寄せ、優しく抱きしめる圭介。
周りに見られて恥ずかしいはずなのに、どうしてこんなにも優してくれるのか。
それでも頭の中にいるのは千冬で。
私が、千冬を傷つけた。
私が、千冬にあんな顔をさせた。
泣いているのは、申し訳なさからなのかな。
ううん、多分違う。
『けいすけっ、ちふゆが、ちふっ…』
「あーわかったから、落ち着け」
『うぅ…』
私は、圭介の前だと言うのになにも考えずに千冬の話をしていた。
そんな私の頭をただなにも言わずに撫でる圭介。
あんなこと言って、結局千冬から離れられなくなっていて。
でもそれを素直に言えない自分も嫌で。
後悔ばっかり。
・
・
「泣き止んだか？」
『うん…ゴメンナサイ…』
「おー」
数分して、滝だった涙も止まった。
今見たらだいぶひどい顔をしていることだろう。
まだ涙で濡れている私の顔を自分の袖で拭いてくれる圭介。
そんな圭介に何度も“ごめんね”と謝れば“気にすんな”と笑った。
「で、どうすんだ？」
『え？』
「千冬のこと、好きなんだろ？追いかけなくていいのかよ」
『え、え？』
一瞬何を言っているのかわからなかった。
たしかに千冬のことを泣きながら話したけど、まさかそんな風に言ってもらえると思わなかったから思わず変な声が出た。
そんな私の頭を、ぐしゃぐしゃと撫でる圭介。
「俺のことは、気にしなくていい」
『圭介…、』
「ほんとはいってほしくねぇけどな！Aが幸せなるんなら、それでいい。いや、そっちのがいいわ」
『う、ん、』
「行ってこいよ」
圭介はそう言って、私の背中を押す。
振り向けばいつもみたいに、ニッと八重歯を見せて笑っていて。
“ありがとう”
そう一言伝えて私はまた前を見た。
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みや(プロフ) - さくたんさん» ありがとうございます！場地オチ機会あったらぜひ書きたいと思っています！ (2021年10月3日 22時) (
レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - 場地さん落ちもみてみたいです！ (2021年10月2日 22時) (レス) @page33 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - いいお話でした (2021年10月2日 11時) (レス) @page32 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - �Г気�» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2021年9月30日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あやさん» 千冬頑張れー！って感じです！笑 (2021年9月30日 23時) (レス) @page21 id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2021年9月18日 3時
