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急に圭介の名前を呼んだ千冬。
それに対して私と圭介はただ黙って千冬の方を見る。
急に、どうかしたんだろうか。
なにを言い出すのか、と不思議に思っていれば私の腕を掴む圭介の腕をさらに掴む千冬。
「場地さん…Aさん、嫌がってます」
「千冬ぅ、今お前は関係ねぇだろ」
「関係なくないです。離してあげてください」
普段はあまり圭介に楯突くことのない千冬だから、場地自身もびっくりしたのか掴んでいた手を離してくれた。
まぁ、結果的には助かった。
「場地さん…すみません」
「あン？」
「俺、Aさんが欲しいっす」
『え…』
「なに言ってんだ？てめぇ」
「俺はAさんのこと好きです。自分のモンにしたい」
千冬が言う言葉に対して、ただただ開いた目が塞がらなかった。
千冬が、私を好き？
いや、ちょっと待ってどんな状況…
「俺冗談わかんねぇ」
「本気です」
「そんなん千冬でも許さねぇぞ」
「覚悟くらい、出来てます」
頭の中で状況を理解するうちにどんどん進んでいく話。
いつの間にか2人は喧嘩のようになっていて。
いつものように千冬を可愛がる圭介も、圭介を尊敬する千冬も今の2人には何もなかった。
『ほんと…やめて』
「あ？」
「Aさん…？」
気づけば、私は口を開いていた。
元はと言えば私が原因で、こんなことにしなかったら2人は険悪になんかならなかった。
今ならまだ、間に合うかもしれない。
『2人が喧嘩する意味ないよ』
「でも、俺はAさんが…」
『千冬、多分それは今だけだよ。弱ってるところ見せて、ごめんね。私全然平気だから』
「おいA、俺んとこ戻ってくんだろ？」
『…戻らないよ。圭介とは、終わりにする』
私が次々に並べる言葉に意味がわからない、という表情の2人。
それもそうか、急にこんなこと言い出して。
だけど今更、やっぱなし、なんて通用するわけない。
『2人には…もう関わらない。ううん、関われない』
「Aさんなんで…！」
『私の所為で2人が仲悪くなるのは嫌なの。お願い、いつもの2人で居てよ…』
周りから見たら、ただいい子ぶってるやつかもしれないけど、これが私の出した答えだから。
『ばいばい、』
そうとだけ言い残してその場を後にした。
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みや(プロフ) - さくたんさん» ありがとうございます！場地オチ機会あったらぜひ書きたいと思っています！ (2021年10月3日 22時) (
レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - 場地さん落ちもみてみたいです！ (2021年10月2日 22時) (レス) @page33 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくたん - いいお話でした (2021年10月2日 11時) (レス) @page32 id: 8ce623c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - �Г気�» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2021年9月30日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あやさん» 千冬頑張れー！って感じです！笑 (2021年9月30日 23時) (レス) @page21 id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2021年9月18日 3時
