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「なー、さっきの、どういう意味?」
『えっと…私なんて言ったっけ…』
「俺はだめー、俺のこと渡したくないーって泣きながら言ってたじゃん」
『……』
こいつ、鮮明に覚えてやがる。
耳に録音器でもついてんじゃないのか。
そんな冗談なんかを頭の中で考えていればそのうちに千冬が私を抱きしめた。
『ちふっ、な、』
「もっかい言うけど、俺はAが好き」
『〜っ!』
「Aは?」
すぐに私から離れたかと思うと顔を覗き込みながらそう聞いてくる千冬。
ずるい、そんなの答えひとつしかないのに。
『私も、すき、』
「誰が?」
『…ちっ、千冬が好きっ、』
なんとか声を振り絞ってそう伝えれば、千冬は嬉しそうに笑って“うっわ、マジ嬉しすぎ”なんて言う。
そんな千冬がどこか愛しくなって今度は私からぎゅうっと抱きついてやった。
そんな私に一瞬驚いた声を出しながらもふっと微笑みながら言う。
「場地さんじゃなくていいの?」
『うん、』
「俺場地さんみてーにあそこまでかっこよくねーよ?」
『千冬が、いいの!』
千冬が居なければ、この感情を知ることもなかった。
切なくて、嬉しくて、愛しくて。
全部、キミのおかげ。
ライバルだと思ってた。
だけどよく考えれば1番近くにいた存在。
そんな大事な人の存在に、貴方も気づけますように。
_____________ライバルに好かれた.Fin.
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みや(プロフ) - にるさん» そんな風に感じながら読んでもらえてすごく嬉しいです!ありがとうございます! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - まちゃさん» ぜんぶ嬉しいお言葉ばかりで泣きそうです…!ありがとうございました! (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 読み始めた頃は物語がどんな感じで進んでいくのか予想がつかなかったのですごく面白かったです!新作も楽しみにしてます!! (2021年9月3日 11時) (レス) id: 1dc1023941 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 終始きゅんきゅんしながら見てました; ;タイトルからして面白そうだなと思っていて、いつも通知が来る度喜んでました笑。夢主の性格もThe女の子という雰囲気がないところが好きです!次回作も楽しみにしてます! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 9bf8242341 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 場地さんにはどっちでもいけるポジションでいてほしかったです()ありがとうございました! (2021年9月3日 2時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みや | 作成日時:2021年8月25日 0時