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『もう暗くなっちゃったね』
「帰るか？」
『うーん…ちょっと寂しいけどしょうがないか…』
閉園時間ギリギリまで遊んでた挙句、気づけばもう辺りは暗くて時刻は19時を指していた。
1日ってこんな早かったけ。
なんて思いながら出口を通った。
特に何か特別なことを話すわけでもないまま電車に乗りいつもの家の近くの駅まで来る。
もちろん帰りの電車も寝たけど。
帰りの電車はあんまり人はいなくて快適だった。
そのおかげか千冬も寝れたらしいけど。
朝は人いっぱいだったから千冬寝れなかったのかな。
「家まで送ってく」
『え、大丈夫だよ。帰り遠くなっちゃうじゃん』
「うるせ。黙って送られときゃいいの」
『…うん』
送ってくれる、とい千冬に対して申し訳ないと思い断ったが、それでもなお送ってくと言い張るので仕方がなくお願いすることにした。
・
・
『ここまででいいよ！ありがとう』
「こちらこそ。じゃーまた明日な」
すぐ曲がったらすぐに家に着くくらいのところで千冬にそう言う私。
そんな私に千冬はそう答えてひらひらと手を振りながら来た道を戻ろうとしていた。
『千冬！』
千冬の後ろ姿を見たら思わずそう声をかけていた。
その声に千冬は不思議そうな顔をしながら振り向く。
そんな千冬に対して私は言う。
『今日、ありがとう！楽しかった！』
「…おー、」
『いつも場地の話しかしないけどね、それと同じくらい千冬と一緒にいる時も楽しいの』
「……」
『今日誘ってくれて嬉しかった、じゃあね！』
後から自分の言ったことがどこか恥ずかしくなって、小さく手を振り家に向かおうとする。
その時、足音が近づいてきたと思ったら後ろから抱きしめられた。
不意に千冬の匂いがふわりと香る。
『え、な…千冬、？』
「……だ」
『え？』
「Aが、好きだ。お前が場地さんのこと好きって言う前から、ずっとAのことが好きだった。場地さん相手に敵うわけねぇってわかってるけど、それでも諦められねぇの」
『ちふっ…』
「うるせぇ、今日くらい良いだろ」
思わず振り向こうと顔を後ろに向ければ、千冬によって後頭部を押さえつけられ不意に唇が触れた。
一瞬の、出来事だった。
「…じゃあな、おやすみ」
そう言い残して行ってしまった千冬の後ろ姿を、私がただ見つめることしかできなかった。
なにが起こったのか、全然理解できない。
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みや(プロフ) - にるさん» そんな風に感じながら読んでもらえてすごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年9月3日 23時) (
レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - まちゃさん» ぜんぶ嬉しいお言葉ばかりで泣きそうです…！ありがとうございました！ (2021年9月3日 23時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
にる(プロフ) - 読み始めた頃は物語がどんな感じで進んでいくのか予想がつかなかったのですごく面白かったです！新作も楽しみにしてます！！ (2021年9月3日 11時) (レス) id: 1dc1023941 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - 終始きゅんきゅんしながら見てました; ;タイトルからして面白そうだなと思っていて、いつも通知が来る度喜んでました笑。夢主の性格もThe女の子という雰囲気がないところが好きです！次回作も楽しみにしてます！ (2021年9月3日 9時) (レス) id: 9bf8242341 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 場地さんにはどっちでもいけるポジションでいてほしかったです()ありがとうございました！ (2021年9月3日 2時) (レス) id: d7231c8dfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2021年8月25日 0時
