蘭▽ ページ37
蘭が言った、ピアスを開けてみるか？と。
それに対して私は思った。
『いや狙われるどうこう言ってたの蘭だろ』
蘭｢ピアスで虫除けになんぜ？例えばホラ、俺と揃いのやつ着けてさぁ｣
『蘭とお揃いにして何の意味があんの？』
蘭｢あ？…あー、牽制みたいな？｣
もしかしてだけど、蘭たちって有名なやつだったりする？
実は名の通った不良でした…とか。
今更すぎるけど、関わるやつ間違えたかも。
『…まあ何でもいっか。ピアスか…ちょっと興味あるかも』
蘭｢おっならさっさとやっちまおうぜ｣
そう言って連れてこられたのはこの間の美容院の一室。
行きつけって本当だったんだ。
蘭｢んじゃ開けるな｣
『待って早い早い。心の準備させろ』
蘭｢痛くねぇのにそんなもんいるか？｣
痛くないの？と聞くと笑って頷く。
信じていいのか？
『…よし、おねしゃす！』
蘭｢おう｣
蘭がそう言った瞬間、耳元でバチンと大きな音が鳴った。
しかし耳は痛くない。
痛みはないという蘭の言葉は本当だったんだと安心した。
蘭｢終わっ…おい、何で泣いてる？｣
しかし私は情けなくもボロボロと泣いていた。
理由は、単に音に驚いたこと。
普通耳元であんな音鳴ったらビビるでしょ。
蘭｢おい、おい大丈夫か？痛かったのか？｣
しかし蘭は痛かったと勘違いしているようで。
私の涙脆さが仇となった。
蘭｢よ、よしよし…？ああくそ泣き止めよ！竜胆あいつ何でこんな時いねーんだ｣
蘭はそう言いながら頭を撫でたり背中をさすったり、不器用に慰めようとしてくれた。
赤ちゃんにやってるみたいでなんだか笑えてきた。
蘭｢は？何笑ってんの？意味分かんね｣
『ごめん、痛くなかったよ。音にビビっただけ』
蘭｢あーそういう…はぁ〜｣
俺の気遣い返せ、と頭を叩かれた。
おいバカになったらどうすんだ。
『あ、そういえばピアスは？』
蘭｢いい感じに開いてる。安定するまでは着けとけよ｣
目の前の鏡を見るとキラリと左耳に輝くものが。
これがピアス。
『…なんかすげ』
蘭｢とりま俺と揃いな。変えたくなったら絶対言え。灰谷セレクトしか認めねえ｣
『何でだよ』
蘭｢絡まれねえために最短だからな｣
それにお前はセンスねえから、と言われる。
ふざけんな普通だろうが。
蘭｢そのクソだせぇスカジャン羽織ってよく言えたな｣
『よーし殴る絶対殴る沈める』
蘭｢やってみろ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つか(プロフ) - あまねさん» 二次創作でくらいは幸せであってほしいので…ほのぼの大好きなんです… (2021年8月21日 13時) (
レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのすぎて涙が､､､笑 (2021年8月21日 11時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - つかさん» ほんとですううう！！！！是非またストーリーが思いついたらあっくんのお話お願いします…！笑 (2021年8月5日 3時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - なたきちさん» うわーーー！！！ほんとですか！！こちらこそ、めちゃくちゃ嬉しいです！！！あっくんはいつか…いつか…と思っていたので！！これからもよろしくお願いします！！！ (2021年8月4日 0時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - はじめまして！いつも楽しませて頂いてます…！密かにあっくんのお話来るの待っていたので今回の更新めちゃくちゃ嬉しかったです…！笑。これからも作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年8月4日 0時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つか | 作成日時：2021年7月8日 15時
