イザナ(リク) ページ27
*天竺捏造
放課後、私は友達と一緒に校門へ向かっていた。
前に送迎は私が頼んだ時だけにして、と言ったところ渋々承認されたので、最近は友達と帰ることができている。
いつも通り、のはずだった。
「…な、なんか怖い人いるんだけど」
『…ね』
校門前に顔に大きな傷のある人が立っていた。
服も見たことのない色合いの特攻服で、門から出てくる人を逐一確認している。
誰かを探してるらしい。
『…目合わしちゃだめだよ』
「分かった」
下を向いてできるだけそちらを見ないようにこそこそと歩く。
そして何事もなく抜けられたと思ったその時だった。
「なあ」
肩にぽんと手を置かれた。
『はいっ!』
「久しぶり、Aちゃん」
『えっなんで…どちら様…?』
「…覚えてない?俺、鶴蝶」
『鶴蝶…カク?!』
「おっ思い出した?」
横にいる友達が知り合い?と聞いてくる。
カク、もとい鶴蝶は、武道の幼なじみ。
小さい頃家族で事故に遭い、それから音沙汰が無かった。
まさか今再会できるなんて。
「知り合いなら私邪魔かな?また明日ね」
『あっごめんね!また明日』
友達が気をつかってそそくさと帰る。
なんかごめんね、また一緒に帰ろう。
『なっつかし…元気にしてた?』
鶴「まあそこそこ。Aちゃん縮んだ?」
『お前がデカくなったの!』
縮むわけねーだろと言うと顔を緩める鶴蝶。
そんな顔初めて見たよ。
『てかどうしたの?会えて嬉しいけど急すぎない?』
鶴「あー…Aちゃんこの後時間ある?」
『まあ』
鶴「悪ぃ、ちょっと付き合ってくれよ」
どこに、とか何に、とか色々聞く前にうん、と答えていた。
久しぶりに鶴蝶と会えてテンションが上がっている。
じゃあこっち、と手招きするカクにスタスタと着いていく。
どこ行くんだろ。
鶴「イザナー?連れてきたぞ」
『イザナ?誰?』
黒「俺」
『うわっ』
声が聞こえたのはすぐ後ろ。
息が耳に触れるくらいの距離で、思わず離れる。
褐色の彼はケラケラと笑っていた。
黒「あは、ビビってんの?」
『いや初手ゼロ距離はビビるでしょ』
誰?と言うと穏やかな顔で自己紹介を始めた。
黒「俺は黒川イザナ。お前は花垣Aで合ってる?」
『何で知ってるの?カク教えた?』
鶴「俺は教えてねーよ」
『え?』
そう言うと黒川イザナはにこりと笑って言った。
黒「俺はマイキー…佐野万次郎の兄貴だ」
『……え?』
1448人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つか(プロフ) - あまねさん» 二次創作でくらいは幸せであってほしいので…ほのぼの大好きなんです… (2021年8月21日 13時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのすぎて涙が、、、笑 (2021年8月21日 11時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - つかさん» ほんとですううう!!!!是非またストーリーが思いついたらあっくんのお話お願いします…!笑 (2021年8月5日 3時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - なたきちさん» うわーーー!!!ほんとですか!!こちらこそ、めちゃくちゃ嬉しいです!!!あっくんはいつか…いつか…と思っていたので!!これからもよろしくお願いします!!! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - はじめまして!いつも楽しませて頂いてます…!密かにあっくんのお話来るの待っていたので今回の更新めちゃくちゃ嬉しかったです…!笑。これからも作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:つか | 作成日時:2021年7月8日 15時