東京卍會の姉貴

マイキー.エマ ページ26

佐｢…でその時ケンちんが…って姉ちゃん聞いてる？｣

『聞いてる、エマとヒナが可愛いって話でしょ』

佐｢なんもかすってないけど？｣



今日は佐野兄妹とカフェにいる。

通りすがりに出会ってマイキーとエマに引っ張って来られた。

兄妹水入らずなのにいいの？と言うと姉ちゃんはノーカンだと言われた。

姉カウントしてくれてるのは嬉しいけどさ。



エ｢でもAちゃん今日はほんとに元気ないよ。何かあったの？｣

佐｢また誰かにちょっかいかけられた？シメる？｣

『物騒やめろ。ちょっかいっていうか…ねえ、普通姉弟って頬にキスとかするもん？』

佐｢は？｣



元気がない理由はこれ。

あの日の蘭の行動の意味が分からなくてずっと考えてしまっている。


頬へのキスは親愛を意味する。

親愛ってのは嬉しいけど、だからってあんな自然にキスするかな。

外国人かよ。



佐｢…誰かにちゅーされたの？｣

『頬ね。蘭が急にしてきたの』

エ｢えっ！それって彼氏？！｣

『いや全然そんなのじゃない』



昨日のことを大体説明し終わるとマイキーの顔が不機嫌になった。

まあ灰谷には近づくなって言われてたししょうがないか。



佐｢…エマ｣

エ｢ん？…っえ｣



突然、マイキーがぐっとエマの顔を寄せて頬に軽くキスをした。

エマはマイキーの突然の行動に動揺していたが、すぐに理解したようにニヤッと笑う。



エ｢そうだよAちゃん、姉弟同士でほっぺにちゅーとか普通だよ｣

『…そんなもん？』

佐｢そんなもん！だからほらほっぺ貸せ、灰谷にされたの上書きしてやる｣

エ｢じゃあウチ反対側〜！｣

『ちょちょ待ってまっ』



制止も聞かずにマイキーとエマが私の両頬にキスをする。

2人は満足そうな顔をしていた。

やめて、お店の人の視線が痛い。



『…恥ず』

佐｢ここ姉ちゃんの奢りな｣

『何でよ！』

佐｢灰谷なんかとちゅーした罰｣

エ｢お姉ちゃんありがと！｣

『お前ら兄妹はほんと…いいよ奢ってやるよ。もっと頼みな！』

佐｢俺たい焼きパフェ｣

エ｢真兄より太っ腹〜！｣



しかし美人2人に両頬キスされるとは。

まさに両手に花状態。

それはそうと、こんなとこ誰かに見られたらたまったもんじゃないな。

楽しそうな兄妹を見ながらそう思った。





三｢…ドラケン見た？｣

龍｢…見た｣

場｢何あいつらちゅーなんかしてんだ？｣

羽｢何あれ楽しそう。俺も混ざりに行こ｣

林｢パフェ食いてぇ｣

イザナ(リク)→←竜胆.蘭▽

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