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千冬▽ ページ30

松「…別に本屋に似合うとか」

『ごめんね、お待たせ千冬』



千冬が何かを反論する前にすっと割り込み遮った。

すると突然現れた私にあからさまに訝しげな視線を送る彼女たち。



「…千冬くん、その人誰?」

松「あ、この人は」

『あら初めまして、花垣Aです。お友達?』

松「あ、うん。クラスメイト」



いかにも"連れの女"の顔をして自己紹介をした。

すると女の子たちの顔はさらに険しくなる。

多分だけど、ひそかに気になってたとかかなあ。

けどごめんね、これからクレープの予定があるのよ。



「え〜どういう関係なの〜?」

松「どういうって」

『こういう関係』



するりと腕に抱き着いて笑顔で言った。

すると千冬は驚きながらも話に合わせてくれた。



松「あー…そゆことだから、じゃあな」

「えっちょっと」



何か言いたげな彼女たちを無視して背を向ける。

そして見えなくなったあたりでぱっと手を離した。



『ごめんね?』

松「び、びっくりするからやめてくんねぇ?!」

『あそっち?』



女の子から引き離したことについて謝ったつもりだったんだけど。



松「あいつらはいいよ、ちょっと苦手だったし。…それより、何あれ」

『だってああでもしないと離してくれなさそうだったでしょ』

松「そうだけどよ!…こういう関係、とか」

『照れてんの?』

松「うっせ!」



ああくそ、と顔を隠す千冬。

多分だけど顔赤くなってるよね?



松「…大人ってズリぃ」

『ふふ、まだ高校生だよ』

松「そーゆーとこだよ!くそ、それよかクレープ!行くぞ!」



のしのしと歩く千冬に着いていく。

余裕ぶりやがってって思ってるのかな。

可愛いなほんとに。


そしてクレープ屋に着いて2人で違うものを頼んだ。

私はイチゴホイップ、千冬はチョコバナナ。

食べながら歩いていると千冬が自分の頬をとんとんと指した。

ついてる?どこ?なんて言いながら手探りで探してると突然千冬がニヤっと笑った。

顔を近づけ、



松「ここ」



そう言って私の頬からホイップを指で取ってペロ、と舐めた。

千冬はしてやったり顔。

しかし私が特に動じていないので数秒後にまたくっそ!と言いながら悔しがっていた。



松「何でそんな余裕なんだよ…!」

『マイキーとエマと蘭にキスされたら慣れたわ』

松「何それ詳しく!次こそ負かす!」

『えーだる…』



どうせ負けるのにとは言わないでおいてやるか。

圭介→←千冬



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つか(プロフ) - あまねさん» 二次創作でくらいは幸せであってほしいので…ほのぼの大好きなんです… (2021年8月21日 13時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのすぎて涙が、、、笑 (2021年8月21日 11時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - つかさん» ほんとですううう!!!!是非またストーリーが思いついたらあっくんのお話お願いします…!笑 (2021年8月5日 3時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - なたきちさん» うわーーー!!!ほんとですか!!こちらこそ、めちゃくちゃ嬉しいです!!!あっくんはいつか…いつか…と思っていたので!!これからもよろしくお願いします!!! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - はじめまして!いつも楽しませて頂いてます…!密かにあっくんのお話来るの待っていたので今回の更新めちゃくちゃ嬉しかったです…!笑。これからも作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年8月4日 0時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つか | 作成日時:2021年7月8日 15時

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