第11話 愛美愛主 ページ12
春瀬side
春瀬「君たち…こんな真昼間から寄って集っての集団リンチは流石にヤンチャが過ぎるよ」
不良達は俺の声に一瞬驚いた顔をしたが俺のギプスを見るとニヤついた顔になった
不良「お兄さんこそ、そんな状態で正義のヒーローのつもりですかぁ?」
不良「これは俺達の問題だから怪我人はお家でおねんねしてろよw」
不良達は笑う
ふと視線を彼らの来ている服に移すと
愛美愛主って確か最近勢力を拡大して騒いでる不良グループの名前だったか?
見たところ怪我している人達は民間人っぽいし、この行為は恐らく何処かのチームへの煽り…もしくは牽制
何にせよ民間人を巻き込む理由にはならないよな
不良たちは笑うことを辞めるとこちらを睨んできた
煽りに対して何も返さない俺が面白くなかったのだろう
不良「あんま舐めてって痛い目見るぜ、こんな風になぁ」
不良の1人が殴りかかってくる
俺は少し右にズレると元いた場所に左足を置く、すると勢いをつけ殴りかかってきたであろうそいつは見事に足に引っかかり「ズザー」といい音を立て転んだ
まるでお手本のようなコケ方につい吹き出してしまった
春瀬「っふ」
その行為にイラついた不良達は次々と俺に殴りかかってくる
生憎不良と言えど学生の年齢である彼らをいい歳した大人が殴る訳にも行かず避け続けていると、彼らは喧嘩に不慣れなのか勢い余ってお互いを殴りと次々と自滅していった
冷たいコンクリートの上で伸びている不良を数える
1人…2人………………
…12人
あれ?
1人足りない…
まぁこんな状況だから他の奴らに報告しに行ったのだろう
春瀬「……もしもし?警察ですか?実は…」
俺は電話で警察を呼ぶと吊るされていた人を解放した
その後、リンチを受けていた青年に駆け寄ると青年は気絶していた
俺は近くで伸びていた不良のジャケットを剥がし青年に羽織らせた
そして未だに震えている女性に近づいた
春瀬「もうすぐ警察も来るから大丈夫だよ」
俺は泣きながら震えている女性の頭を優しく撫でた
女性が落ち着いてきた頃
そろそろ警察が来ると思い、入口へ向かおうとした時
背後にいる女性が「危ないッ」と言ったのが聞こえた
振り返ると残りの1人であろう不良が鉄パイプを振りかぶっていた
152人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:無名 | 作成日時:2021年8月9日 0時