〇遠い春【S/ナダ】 ページ25
すももさん、リクエストありがとうございます!
「ねぇコウ、見てあれ。」
「…ナダ?」
アスナとコウが晩ご飯の買い出しから戻る道のりで、ふたりはカフェに入っていくナダを見かけた。
「へぇ〜、意外!ナダってカフェとか入るんだね、コウ。」
「んー…初めて見た。」
なんとなく怪訝な顔をしつつ、特に目立って気になることもないので、ふたりは買い物袋をかかえて龍井家へ急いだ。
翌日。
「おはようナダ!」
「お〜!おはようさん。コウは朝っから元気やなぁ。」
今日はナダとコウの特訓の日。いつもの様に手合わせをして、ナダが「ちょいと休憩や。」と水を飲みに行ったので、コウは思い切って昨日のことを聞いてみた。
「ねねね、ナダってさ、コーヒー好きなの?」
「お?好きか嫌いかで聞かれたら好きやけど…なんや藪から棒に。」
「だって昨日カフェに入っていくの見たから。」
そう言うとナダは盛大に水を吹き出す。
「ちょっとナダ大丈夫!?」
「おま、お前、昨日の見とったんか。」
コウが頷くと、ナダは「まじかぁ…」と頭をかきながら階段に腰掛けた。
「…ええか?笑うなよ?誰にも言わんでくれよ?」
「なんだよナダ、もったいぶってないで教えてくれよ〜!」
「実はな…あのカフェに惚れた女がおんねん。」
「へ〜、そうだったんだ!…ってえぇぇぇぇぇぇ!」
一瞬なんでもない事のように流しかけたが、ナダからのカミングアウトにコウは大きな声をあげて驚いた。
「ちょ、うるさい…!」
「あ、ごめん…でもいつから?」
ナダは語るのを少しためらって、コウにならええか、ときっかけを話してくれた。
「ちょっと山の方で鍛錬つんだ帰りにな、どうしても腹減ってしゃーなくなってん。そんで1番近い店があっこのカフェでな。」
「その時が初対面?」
「いーやちゃうんや。」
それからのナダの話を要約すると、美味しいコーヒーの味を忘れられず後日また同じカフェに行ったところ、対応してくれた店員さんに惚れてしまった、ということだった。
「ものっすごいべっぴんさんでなぁ…。」
「ナダが惚れるくらい綺麗な人かぁ…ちょっと会ってみたいかも!」
「あーー、あかん!莉乃さん見たらきっと惚れてまうから見に行ったらあかん!」
「名前、莉乃さんって言うんだ〜。」
いつもの様子とは打って変わって、身振り手振りの大きくなるナダをコウは面白がった。
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みかげ(プロフ) - スピカブラックさん» すみません、だいぶ前に書き上げていたのに、公開したつもりになって非公開のままで…お待たせしました!! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 瑠花さん» お久しぶりです瑠花さん!!!バーニングな迅さん、難しかったんですけどもうなんか大人にしとけばいいだろうと思って書きました!!(おいこら)いつもコメントしてくれてほんとにありがとうございます!またリクエストしてくださいねーー!! (2020年6月9日 1時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - スピカブラックさん» かしこまりました!しばしお時間いただきます! (2020年6月9日 1時) (レス) id: 042acd99ca (このIDを非表示/違反報告)
瑠花 - みかげさん» お久しぶりですみかげさんー!!!しばらく見れてなかったんですがバーニング迅さん!!!ほんとに初ですかってくらいバーニング迅さんでした!!!!素敵な迅さんをありがとうございます!!体調等色々気をつけてお過ごし下さい…! (2020年6月8日 9時) (レス) id: 8c3e454506 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクで時雨で甘で書いて欲しいです! (2020年6月8日 1時) (レス) id: d87ef36352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかげさん@仮面ライダー | 作成日時:2020年1月2日 11時