FBIと公安に愛される私 Part3 (ページ27)

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〜A〜

自分達の同僚が捕まったというのに、みんなお父さんに媚びを売るのを忘れない

同僚｢岡峰さんってやっぱり只者じゃなかったのね｣

同僚2｢会長の娘ならそう言ってよ｣

影で私をいじめていた人達の変わり身の早さ

同僚｢初めて見た時からオーラが普通の人と違うって思ってたのよ｣

おべっか使わなくてもお父さんに言うつもりないんだけどな

人間関係というものは、こうも簡単に変わってしまう

だから私は矢河の名を名乗らない

みんなが見てるのは私じゃなくてお父さん

雄司｢悪いが、君達がAにした事は全て報告を受けている。今更取り繕う必要はない｣

｢拓真！あれほど言わないでって……｣

拓真｢私じゃありません｣

｢じゃあ誰が……。アンタ以外にそんな…こ…と……｣

雄司｢成瀬くんだよ。彼女には本社の人間として、拓真と共にこの会社を立て直すよう命じた｣

拓真｢あぁ。やはり貴女がクモだったんですね。本社で一度お見かけした気がしていました｣

雄司｢すまなかったな成瀬くん。君にはこの会社で不快な思いをさせていたようだ｣

成瀬｢何の事ですか？｣

雄司｢拓真から君の報告も受けている｣

成瀬さんは自分へのいじめは報告しなかったんだ

凄いな。そういうの

雄司｢どうだった？本社に引き抜くべき人材はいたか？｣

成瀬｢それは……｣

拓真｢ダメですね。自分のミスにも気付かず完璧にこなしたと思っている人間の集まりですよ。このエリート部署は｣

｢拓真…？｣

拓真｢エリートと呼ばれ調子づいたのでしょう｣

拓真はうんざりしたようにため息をついた

雄司｢そうか。ではこの会社から引き抜きはな……｣

成瀬｢岡峰さんは優秀です。分からないとこはちゃんと聞くし、物覚えも早い。本社で働くには充分の能力は秘めています｣

雄司｢それは私の娘だから気を遣ったのか？｣

成瀬｢岡峰Aという1人の人間を、評価したまでです｣

雄司｢君を……選んで良かった。では拓真に成瀬くん。それにA。行こうか｣

｢行くって、どこに……？｣

雄司｢本社だ｣

｢どうして私まで…！？｣

雄司｢能力が高い者が上に行くのは当然だ｣

それは父親としての贔屓ではなく、会社を束ねる矢河雄司としての言葉だった

一気に3人も抜けてこの会社大丈夫なのかな

拓真｢心配しなくても、私の後釜はちゃんといます｣

雄司｢ついでにエリート部署も解散しようか。君達全員。初心からやり直せ｣